BLOG: Katte Kimama

  • 岩本貴志

「カイツブリの子育て」その18、2羽のヒナは

Updated: Jul 26

このブログでは2017年、井の頭公園のカイツブリの繁殖、子育て奮闘の様子を紹介しています。

久々に井の頭公園に現れたバン、9月12日朝


 


カイツブリの観察を始めてから一度も見る事の無かったバンがどこからか井の頭公園へやってきた。

おそらく夜のうちにやってきたのだろう。

まだ、ここの環境の状況を把握していないバンは、羽づくろいを終え、あたりを注意深く警戒しながら池の散策に出かけた。


初夏には6つがい見られたカイツブリ、今では半分以上どこかへ行ってしまった。

そんな井の頭公園から姿を消したカイツブリたちも、どこかの池にひょっこりこんな風に現れるのだろう。

以前この七井橋近辺にいた2羽のヒナとその親鳥、お隣さんに縄張りを追い出されて10日ほどしてからヒナが姿を消し、そして親鳥もその後姿を消した。新天地を求めて飛び去ったのだろう。

アオコの発生などで水の透明度が落ちて、漁がしづらく、うるさい隣人からも一刻も早く逃れたかったのかもしれない。

それにしても、あの小さく見える羽で遠くに飛んでいけるのは驚きである。

この冬再びかいぼりをするそうなので、井の頭公園に生息する水鳥たちにとっては波乱の冬になりそうだ。

池の水が抜かれ、無くなってしまうので、その間どこかへ避難しなければならないのだ。


家族とても仲良しだった前七井橋カイツブリ家族 、ガマ藪にて7月30日

前、追い出された七井橋カイツブリは家族の絆が非常に強い家族だった。

兄弟いつも一緒、ヒナが親と同じ大きくなるまで家族4羽揃ってねぐらで寝ていた。

ガマ藪での昼寝の時間も両親鳥は警戒を怠らず、ぐっすりと眠ったヒナを前に薄目を開けて常に周りの様子を常に警戒していた。

それに引き換え、縄張りを奪った新しい七井橋家族、夫婦仲、兄弟、それほど仲が良くない様だ。別に悪いわけでは無いが、比べての話。

兄弟たまには一緒になるものの、たいてい単独行動。

親鳥も常日頃ヒナを置いてどこかへ行ってしまう。

帰ってくると、ヒナをあちこち探して歩いて(泳いで)いる。

9月になって、最近は、塒に家族揃う事などほとんど見られなくなった。

夫婦別居生活で、子供をそれぞれ別々に育児しているようにもみえる。



親鳥は子離れを促す行動を始めた



ヒナが成長し、親鳥の3/4ぐらいのサイズになってくると親鳥はヒナが甘えてこないよう、子離れを促す行動を開始するようになる事がある。

ヒナはまだ親にえさをもらっているのだが、もらったえさを飲み込むと同時に親鳥はヒナの首の付け根めがけて突進、攻撃を仕掛けてくる。

ヒナは驚き逃げるしかない。

今まで見たどのカイツブリも、雛がこれぐらいの大きさになると同じ行動を見せるようになった。

これが遊びの一種と考えたここのヒナの一羽は、親をまね親に向かって同じ行動をした。

親鳥もこれにはびっくり。



親離れの攻撃の動作を遊びと思ったのか、ヒナが親鳥に向かって突進した



ある日、親が子をいつものように攻撃していると思いきや、よくよく見ると攻撃しているのはヒナの方だった。

親鳥はしばらく「アレ?」てな感じでキョトンとしていた。

このヒナは、今度は兄弟に向かって同じ動作を始めた。

やるほうは遊びのつもりだろうが、やられるほうはたまったものではなさそうだ。

1羽のヒナは、親鳥につつかれ(えさがもらえるのでまだしも)、兄弟にまで攻撃されるようになってしまった。

その後、このやられた方のヒナは、単独で池を泳いでいる事が多くなった。



攻撃の矛先を兄弟に、親鳥は何を思って見ているのだろう



夫婦が強調し合わず別々に行動していると、その子も兄弟同士、行動を共にしなくなってしまうようだ。

仲のよかった前七井橋家族、兄弟仲よく観察される時はいつも一緒だった。

親鳥がヒナをつつくところもほとんど見た事が無い。

鳥の性格は、その生活環境や、両親のしつけによっても変化するようだ。

そのしつけも、生き残る事が出来れば、生きるための性質としてその子供達に継承されていくのだろう。





つづく

 

前の記事

次の記事

Displayed from Japanese to English using Google automatic translation.
Please understand that the meaning may be slightly different.