Copyright © 2014 TAKASHI IWAMOTO VIDEO / PHOTOGRAPHY All Rights Reserved.
 

岩本貴志の勝手気まま、ブログ

最近のレンズはどれもシャープだ。けれども、、、

22 Mar 2017

最近発売されるレンズのシャープさ、切れの良さには心底驚かされる。

良いものは値段も良くて、とてもとても手が出ないのだけれども。

風景など、高解像度のカメラと組み合わせて撮れば、驚くほど細かいところまで写ってくれるのでなんとも爽快である。ただ撮るものによっては何か物足りなさを感じる事がよくあるのである。何か味気ない、なんだろう? 特に人物などを撮るとその味気なさを感じる。とにかくシャープで、ボケも申し分なく、逆光にも強い。だけれどもドライで温かみを感じないのである。

新しいレンズは多くの新技術が導入され、いろいろな収差がものすごく少なくなっている。その事が影響しているのかもしれない。

今まで程よく残ってくれていた色々な収差が、実際はレンズの味わいとして、撮る写真にある種の特殊フィルター効果を与え、写真に味わいを与えていたのだろう。いわゆるレンズの「味」といわれているものだろう。

 

話は若干ずれるが、ここで僕の使っているお気に入りレンズを1本紹介する。

第二段があるかは不明だが、まず第一弾として、ニコン、Aiニッコール50mmf1.2s

このレンズは、僕が本格的に写真撮影を始めようと志した頃、3本目に購入したレンズである。

ちなみに最初に買ったレンズは、AF Micro Nikkor 105mm f2.8s で、ニコンF4sと同時に購入。高校3年の終わりに郵便配達などのアルバイトをして貯めたお金をつぎ込んで購入。とっても高い買い物だった。

 

この50mmf1.2は、開放のf1.2だとさすがにフワッとぼやけたようになるけれど、ピントに芯があってフォギーレンズのように効果的に使う事も出来る。f1.4と開放から半絞り絞るだけで、一気にぼやけが消えてシャープになる。f2に絞ると全体に非常にシャープになる。発色は最近のレンズと比べると青く冷たいので、ホワイトバランスを若干いじらなければ、色が合わないけれど、レンズの味わいとしてあまり気にせずそのまま撮っている。一昔前のニコンの色で、僕は好きだ。絞りf2のボケ味はf2.8のボケ味と比べて、一味もふた味も違い、とても味わい深いボケが発生してくれる。f2がこのレンズの最もおいしい絞り値である。

 

この初代50mmf1.2、学生時代、保管中の不注意でレンズ内に曇りが発生してしまい、清掃するのに2万円かかるという事で一度売り払ってしまった。どうしても使い慣れた50mが欲しかったので一旦AF50mmf1.4sに乗り換える。けれども線は太く逆光にも弱く僕の好みに合わず、もともと使っていた50mmf1.2の代わりにはならなかった。結局は再び50mmf1.2s を中古で買い戻す事になる。今使っているのは2代目である。

ポートレートなどを撮るのには、ニコンD3との組み合わせでこのレンズで撮るのが非常に楽しい。D3との相性が非常に良いようで、思った以上にシャープで、深いボケ実とともに、非常に味わい深く写ってくれる。

D3のファインダースクリーンには、フィルムカメラF6のファインダースクリーンを使用、(ちょっと大きいので外枠の一部を若干削る必要がある)オリジナルのファインダースクリーンよりも、ピントの山が非常につかみやすいのである。

 

昔ながらのマニュアルレンズはフォーカスリングの動きがしっとりと非常に滑らかに動いてくれるので、ピント合わせが非常にやりやすい。オートフォーカスレンズでスイッチをいじくりながら撮影するよりも、素早く開放近くでの微妙なピントも出しやすい。

レンズ上に絞りリングが付いているので、絞りの調節は、指の感覚で素早く直感的に操作することが出来る。露出計に表示される数字を確認しながらダイヤルをぐりぐりするのとは段違いの操作のしやすさである。絞りを変える時もファインダーに集中出来る。

D800Eだと、ファインダースクリーンのせいか、ピントがなかなか合わせずらい。また、この僕の使っているD800E、ファインダースクリーンのフォーカス面が、微妙に実際のフォーカス面からずれているようでAF専用のようになってしまっている。また、D800Eは解像度が3600万画素と高くセンサーピッチが狭いせいなのか、発色も味気なく味わい深い色には仕上がらない。カメラの発色については、そのうちいつか書こうと思っている。

 

最後に、このレンズのなんとも良いと感じるのはレンズの作りこみ、仕上がりである。

昔は、どのレンズも当たり前のようにレンズ鏡筒のプリント部分は、削り出した上に塗装がなされていた。だから使い込んでも文字が消える事が無い。今のレンズのほとんどは、高価であろうとも単なる印刷で、使い込むというか、そんなに使い込まなくても擦り切れ消えてしまう。

シリアル番号などは、シールで済ます所も出てきている状態である。

実際僕の使用しているカメラのひとつは、シールがはがれてしまい、シリアル番号が分からなくなってしまった。貼り方も、もともと貼るべく場所からずれて斜めに貼られていて、買って早々いつの間にかはがれてしまっていた。

 

このニコン50mmf1.2は道具としてもさる事ながら、物として、職人気質を感じる工芸品のような魅力を秘めた逸品のレンズだと思う。f1.2にするための工夫、後端のレンズがとにかく、ぎりぎり、物理的可能な限り大きくしてある。また絞り連動などの機械的構造を避けるためにレンズの形が微妙に真円ではないのである。

今でも現行品だという事、まず買う事は無いけれど、こういったいい物が今でも生産されている事にうれしさを感じる。もし量販店などでカメラのレンズを見る機会があったら、ぜひとも手にとってこのレンズを見てほしい。比べてみると、新しいレンズは軽くて高性能なのだろうけど、安っぽいおもちゃのように見えてしまう。

 

写真撮影で最も基本的な操作の「ピント合わせ」、ほとんどが自動化され、最近はますます進化し、はずす事もほとんど無くなった。誰もが簡単にシャープな写真を撮る事が出来る。

でも、もし写真に興味があるのであれば、もう一度原点に戻り、マニュアルレンズを使って自分でピント合わせして写真撮影をしてみて欲しい。

新たな発見というか、写真の楽しさを再発見出来るはずだ。

 

既に人間の行う操作などが、多くの分野で機械やコンピューターには全く歯が立たない事は分かりきった事実。だからといってそういったものに頼り切るのもどうかと思う。

 

自分が機械を使うのでなく、機械に自分が使われてしまう事になってしまうように感じる。

手足指先をいかに動かさないで済むかという、効率ばかり追いかけずに、自分で手足指先を動かしてみよう。

そうすると、生きる事が、ちょっと楽しくなると思う。

 

一昔前の道具は持っていても、使っていて楽しかったものだ。

 愛機ニコンD3に50mmf1.2を取り付けた様子

 

この、「岩本貴志の勝手気ままブログ」全く更新もせず月日ばかりが流れてしまいました。とりあえず何かを書かなければと今回その何かを書き始め、書いてみるとこんな文章が出来上がりました。

これを機会に今まで使用したカメラ機材や、車、そのほか何でも、自分勝手な視線で、それぞれの蘊蓄を横道にそれながらも語っていければと思っております。他にも、頭の中ではいろいろな構想は浮かんできているので、今後形に出来れば良いなと思っております。

 

 

 

Please reload

Featured Posts

フィルターを使って星空を撮り比べてみた。

2017/03/27

1/1
Please reload

Recent Posts
Please reload