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岩本貴志の勝手気まま、ブログ

場所が悪かったトンボ君、「続、カイツブリ観察日記、19」

今回は、カイツブリ君に食べられてしまったトンボ君のお話。

事はトンボ君(コオニヤンマ)が交尾の真っ最中に起こった。

トンボの番いは交尾をしながら優雅に池の上を舞っていた。

日の照りつける晴天の日、トンボ君は体も温まり気持ちよく池の上を飛んでいた。

トンボを狙う外敵から身を守るためか、ちょっとした木陰に入った。

そこはただの木陰ではなかった。

待ち受けていたのはカイツブリ君。

この場所は、ひょうたん橋近くカイツブリ君の営巣している場所。

カイツブリ君にとってトンボは大のご馳走。

抱卵中の親鳥は、いつもお腹がすいている。

近くにトンボが飛んでくると凝視して、「ト、ト、トンボ来い!」「こっちの水は甘いぞ!」とでも念じてトンボを誘う。

すると、トンボのほうが自らカイツブリに近づいて行く。(ような気がする。)

カイツブリは巣で待っているだけ。

何がトンボを引き寄せるのだろう?

カイツブリの巣が程よい休憩場所とでも感じているのだろうか?

もう少し引き寄せて、我慢、我慢!

トンボ君はちょうど交接の真っ最中。

2羽つながったトンボの動きは緩慢。

カイツブリはトンボの真後ろで、視界に入っていない。

それに、ちょうど日陰。

トンボ君にはカイツブリ君の事が全く気づいていない。

焦るな!タイミングを誤ると逃げてしまうので、十分引き寄せて。

よし、今だ! 「がぶり!」

トンボが十分近づいた瞬間、カイツブリは一気に首を伸ばした。

一瞬の出来事で、トンボ君には何が起こっているのか全くわからない。

既にカイツブリのくちばしに挟まれて身動きの取れない状態だ。

トンボ君、もう逃げられない。二匹ともやられてしまうのだろうか?

「よし、つかまえた!」

2匹つかまえて食べるのかな?

トンボ君、オスは難を逃れたが、メスはカイツブリの肉になる事になってしまった。

トンボ君、オスはなんとか難を逃れた。

ちょっと離れて状況もつかめたようだ。

やられたのはメスのみ。

子孫を残すはずだったメストンボ、カイツブリの肉になってしまうとは。

「トホホ...」「さようなら、」

難を逃れたトンボ君のオスは新たなパートナーを見つけるために飛び立った。

「パートナーを探すのも大変だ。」

水中にいるトンボの幼虫、ヤゴもカイツブリのご馳走だ。

肉食動物は多くの命の上に成り立っている。

小さなカイツブリだけれど、ここまで成長するまでにどれだけの小動物の命を食べて成り立っているのだろう。

カイツブリ君は、小動物たちの結晶と言えるだろう。

そういう食べられてしまったトンボ君だって肉食動物なのだ。

つづく

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