BLOG: Katte Kimama

岩本貴志の勝手気まま、ブログ

  • 岩本貴志

時代と共に変化するレンズ、手元にあるニコンの3本を見比べた

更新日:6月25日

この記事は、前の記事(ニコンカメラを使う理由!カメラの歴史を振り返ってみた)からの続きです。


目次

  1. ニコン、歴代管理人の使ってきたカメラ

  2. Ai Nikkor 50mm f1.2S

  3. Nikkor AF 85mm F1.8D

  4. AF-S Nikkor 24-70mm f2.8G ED

  5. 最後に




ニコン、歴代管理人の使ってきたカメラ


歴代の使用したカメラ


左からAi Nikkor 50mm f1.2とF3T、AF Nikkor 85mm f1.8DとF4S

、AF Nikkor 24-70mm f2.8GとD3


  1. Ai Nikkor 50mm f1.2s, 1981年9月発売

  2. Af Nikkor 85mm f1.8D, S型1988年発売, D型1994年3月発売

  3. AF Nikkor 24-70mm f2.8G ED 2007年11月30日発売



上写真、今でもよく使う年代の違う3本のレンズを同時代のカメラに取り付けて、時代ごとに並べてみた。

短焦点とズームレンズが混ざり、統一性を欠いているのは、ご愛嬌という事で。


以下に、それぞれのカメラとレンズの時代後との変化について語ってみた。



Ai Nikkor 50mm f1.2S


Ai Nikko 50mm f1.2S



1981年に発売のマニュアルレンズ、

この時代に使ったカメラは、F3、F3HP、F3T


レンズの作り

上の3本の中では、手抜きを全く感じない圧倒的にしっかりとしたレンズの作り。

当時としては当たり前の作りなのだが、最近のレンズと比べると圧巻の作り。

ずしりと重いが、その殆ど全てが金属部品。とレンズのガラス。それぞれのレンズもしっかりと鏡筒の光軸上に固定されていて、長年使っているが、いまだ、ガタなど発生していない。


絞りリングも金属製。

塗装の質も良く、長年使っていても下地が出てこない。

仕上げも、全てのレンズ情報に彫り込みがなされ、色分けまでされている。



最近のカメラを凌ぐクールなデザインのF3HP (T)



F350mmf1.2、発売から40年近く経つのに、今見てもとてもクールで今以上に斬新さを感じる。デザインや流行が数十年おきに繰り返すとはこういった事なのだろう。

(個人の感想ですまぬが、このブログ全て管理人の独断と偏見なのだ!)


写真のF3Tブラック1984年9月の発売

このボディの赤いアクセントF3以降ニコンカメラのトレードマークになった。

それ以来、ほとんど(もしかしたらすべてかな?)のニコン一眼カメラに赤のアクセントが入るようになっている。


この時代(1980年代)は、カメラもレンズも金属が主体。

入門者向けカメラ等でも、しっかりと金属骨格のあるカメラで、ファインダーも今のプロ機並みにピントの山のつかめるものだった。



NEW FM2、縦走りチタン幕シャッター、最速1/4000、X1/250(秒)完全機械制御のメカニカルカメラ。今思うとすごいなー。

ちなみにF3は、横走りチタン幕シャッター、最速1/2000、X1/80 (秒)、電子制御+機械式(1/80秒 + Tタイム)、電池が切れてもとりあえずは、1/80秒のシャッターで、何も撮れないという事は防ぐ事が出来た。



MF 50mm f1.2フォーカスリングの操作性

フォーカスリングをまわしても、しっとり滑らか、無音で操作出来るので、動画でも安心して使える。ストロークも程よく非常に使いやすい。

ただ至近で動く子供などフォーカスするには、ちと操作が重い。


当時のゴムローレットの素材、すこぶる耐久性が高く、いつまで経っても変わらない質感と感触。

最近のゴムローレットの素材、すぐにブヨブヨになってしまう。その耐久性の違いはきっと10倍以上だろう。

管理人の使用するAi のマニュアルレンズ、24mm f2、35mmf2、500mmf4、どのレンズも数十年と経つがゴムローレットの素材の質感は、新品の物とほとんど変わらない。


フード(HS-12)

フードもしっかりした金属製、内面反射もリング状にねじが切ってあるので、遮光の処理もばっちり。この遮光リング、手前の部分までしっかりと切られている。



50mmf1.2用フード HS12 の内面反射



フードを取り付けても、レンズキャップが取り付けられ、逆付けも出来るので持ち運びに便利。逆付けに時もレンズキャップが取り付けられる、基本をしっかり抑えたデザイン。


当時のニコンレンズ、絞り羽は7枚か、9枚を使用していたが、主に明るいレンズ、ボケ味などこだわるレンズには9枚羽が使用されていた。

ニコンから標準レンズの50mmは、f1.8、f1.4、f1.2と出ていたのだが、明るいf1.2のレンズだけに9枚羽が使用されていた。

あと、思いつくのは35mmf1.4、85mmf1.4他の明るいレンズには9枚羽が使用されていた。

もちろん、今時のような円形絞りではない。



50mmf1.2の絞り羽の形



このか配った絞り羽も、写真に味わいを与えてくれた。




まとめ


詳しい事は以前書いたブログで取り上げているので、そちらを参照されたし。


このニコン50mmf1.2、ポートレートから、天体、風景と何でもこなしてくれる万能レンズだ。

写りも、最近の出来すぎ君レンズと比べると、とても渋く味わい深い。


開放から絞りを変化させると、写りも大きく変化、絞りリングは、画質をコントロールリングのように感じる。

表現の幅が非常に大きく、持ってるレンズの中で、写真を撮るのが最も楽しくなるレンズだ。


イメージを作り、しっかりと構えて1枚1枚じっくりと撮るレンズというか、そうさせてくれるレンズ。

今時の押せば誰でもクリアに撮れてしまうレンズと違って、撮る前からイメージが膨らみ、撮る事に気合が入るレンズだ。



Nikkor AF 85mm F1.8D

Nikkor AF 85mm f1.8D


1988年発売

管理人が使っていたこの時代のカメラは、F4S


Sタイプから、距離情報が内蔵されて、Dタイプに変わったが基本的には一緒。

F3 AFレンズを別にすれば、ニコン初代デザインのオートフォーカスレンズ。


デザイン

外観は、そのプラスチックを多用した質感から好感が持てるには程遠いデザイン。金属部品主体だった頃のマニュアルレンズと比べると、安っぽく感じてしまう。

ただ、ボディ中身にはしっかりしたアルミダイキャスト。

表面にプラとゴムのコーティングがなされているので、ある意味、耐久性の上では理に適ったデザインとも言える。


新しいうちは若干のつや消し処理で、多少の質感を漂わせるが、使っているうちすぐに、表面はテカテカになってしまう。


無骨なデザイン、でも最も使い勝手のいいカメラだったF4S



F3よりも前に販売を終えてしまったF4。

高校卒業前にバイトで稼いだお金をつぎ込んで購入してずっと使っていたF4s。修理やら何やらで、中身のダイキャスト以外、多くの部品が新しくなっている。


発売は1988年12月


個人的には最も好きだったフィルムカメラ。

理由はその操作性と機能性、露出の正確さ。操作性においては考え抜かれた究極のアナログの操作性といえる。


ほとんど全ての設定、露出、絞り、露出モード、露出補正値、連写モード、測光設定A,S,M,P、オートフォーカスモードの全てが、視認せずとも手探りで可能。

被写体から目を離さずに、手探りで設定を確認、すぐに撮影が出来てしまう。

今でもそんなカメラ他に無い!



もちろん露出マニュアルの場合は、数字を見る必要はあるが。


しょぼそうに見えるAFだが、F4sに80-200mmf2.8をつけて、フラッシュSB24のAF補助光を使うと、なんと20メートル近くまで暗闇でもピントを合わせる事が出来た。


一眼レフの命ともいえる、ファインダーのピントの山は非常につかみやすかった。


カメラとして完成されたカメラだと思う。

その操作性から管理人は、フィルム時代、F5よりも好んでF4を使っていた。


しばらくぶりにF4のファインダーを覗いて見ると、その見やすさ、山の掴みやすさに感動するのであった。

フォーカスエードが付いていて、ピントが合うと緑色の丸いマークが点灯。視野の端っこでもオレンジ色の矢印から色が変わるので、ピントが合った事が良く分かるという、なかなか優れものの機能がついていた。


当時はまだ発売されていなかった、レンズ内モーターのレンズも駆動させられる接点を搭載。だから、今のAFSでもちゃんと駆動させる。

ただ、VRの手振れ補正は駆動しない。


この丸々と太ったデザイン、ランクルだと80系だろう、それに対してF3はランクル70系にあたりそうだ。

車のデザインもカメラのデザインの変化も同調しているようだ。

時代的に丸みを帯びたデザインが流行りだした時期という事だろう。


この時代のカメラとレンズ、表面はプラスチックが主体となった。

F4ボディもアルミダイキャストの骨格の上をプラスチックでカバーされたデザイン。

レンズとカメラボディ、表面の質感はテカテカと言う事で、統一されている。



絞りリング


レンズの絞りリングは付いていていいのだが、その素材はプラスチック製

これには難があると感じている。


昔、旧旧AF300mmf4S、ニコンサービスに点検に出したとき、絞りリングを交換する必要があるとの事で交換した。


理由は絞りリングの露出連動爪の一部が欠けてしまい、カメラ側に正確な絞り値が伝えられないとの事。


部品を新しいものに交換してから、モノの数カ月と立たないうちにたに、同じ場所が再び欠け、再度交換する事となった。

保証期間内だったので、無料で修理が出来たのだが。

三脚に300mmとテレコン、カメラを付けたまま、山を登り降りしていたのが欠けた原因。


ニコンサービスで、露出の連動に重要な絞りリングに、プラスチック部品を使っている理由を聞いてみると、

「プラスチックの中にガラスが入っているから、強度的には十分あります。」との返答をもらった。今でもすごく印象に残る、腑に落ちない言葉。


他のレンズメーカー製のレンズの絞りリングは金属製が多いのに、ニコン純正がなんでプラスチックを使用したのには疑問が残っている。


絞りリング回転の感触も、レンズメーカー製各社のレンズと比べても、滑らかさは無くスカスカ。いい感触とは程遠い。

動画での、微妙な調整はやりづらいし、スカスカと音も出る。



フォーカス機構


マニュアルのAi85mmレンズは、全群繰り出し方式。

ピントを合わせるため、全てのレンズ全群を動かすので、同光学系をモーターで動かすには重すぎる。

重いレンズを動かすためにはギヤ比を落とさざるを得ず、そうなると駆動は遅くなってしまう。

素早くオートフォーカスを動かす為には、軽量化が重要。


と言う事で、このAF85mmf1.8はオートフォーカスに、全群ではなく、レンズの後群のみを駆動させる仕組みを採用したレンズ。


中望遠レンズとして、リア駆動を採用したパイオニア的存在のレンズなのだ。


後群レンズは、カメラボディのモーターの回転をギアで伝達し、駆動させるしくみ。



画質


画質は色収差が開放付近では若干目立つものの、f2.8ぐらいに絞るとほぼ消える。

コントラストも強くなりすぎず。

絞れば、周辺までカチリと決まる。


星空をよくこのレンズを使ってf2.8で撮るが、周辺部まで星が点像に写り、非常にフラット。

レンズ枚数が少なく、ズームレンズのムニャムニャ感が無く、気持ちよく素直にスカッと出てくれる。



オートフォーカス性能


このレンズ、オートフォーカスのモーターは内蔵せず、カメラに内蔵されたモーターをギアで連動して駆動させる仕組み。

ニコンは当時、全てのレンズでこの方式を採用していた。


旧旧サンヨンや、180mmf2.8などの望遠レンズ、AF駆動レンズまで長いシャフトがレンズの中を通っているのだ。

このシャフトが回るとシュルシュルと音がする。


オートフォーカスのスピードはカメラのモーターに依存するので使うカメラによって変化する。

最近のニコン、コンシューマー向けモデルのカメラボディ内には、AF駆動用モーターが入っていない。

だから、ボディ駆動の古いオートフォーカスレンズではオートフォーカスが作動しないので、注意が必要。


オートフォーカスのスピードはD3D850を使えば、焦点距離が短いレンズは、現行のf1.8シリーズのAFレンズよりも駆動速度は速いと感じる。


流石に望遠レンズの駆動は、この方式だと遅い。



操作性、ギア直結なので、オートフォーカス中マニュアルでの微調整は基本的に出来ない。