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岩本貴志の勝手気まま、ブログ

  • 岩本貴志

セル(スターター)モーターの修理

最終更新: 10月28日


作動不良を起こしたランクルのセルモーター

今回は愛車ランドクルーザーの修理、メンテナンスについて。

毎回ではないけれど車の修理やメンテナンスする度に、修理の状況を思い出せるように写真を撮っている。

手が油やグリスまみれの時は、娘や、息子に写真を撮るのを手伝ってもらっている。

まず、記事に何を取り上げようかと、以前に撮った車の修理やメンテナンスの写真を探すとセルモーターの修理が最初に目に付いた。


今回は、このセルモーターの修理について取り上げる事にする。

車をご自分で修理される方、参考までにもしていただければ幸いだ。

この修理は2016年5月に行ったもの。

まず、セルーモーターの仕組みを簡単に説明すると、


スターターキーを回すと同時にソレノイドスイッチによってモーターの動力を伝達するる小さなギヤが飛び出し、大きく重い円盤、フライホイールに接続される、モーターは回転し、強力なトルクがエンジンに伝達され、エンジンは始動する。


スターターキーから手を離すと、モーターの回転をフライホイールに伝えたギヤは元の場所に引き込まれ、セルモーターの回転も停止する。


エンジンの回転は継続し車が走ることが出来る。これが普通のエンジンスタート。

この小さなギヤを出したり引っ込めたりするのが、ソレノイドスイッチ。



僕の車がどうなったかというと


僕の車の症状がどうなったかというと、ある日突然、車のエンジンをかけると普段とは違う異音に気づく。

異音の出所をたどると、セルモーターが回ったままだという事が分かった。

スタートはするのであるが、その後キーを戻しても、モーターが止まらない。


とりあえずは、エンジンがかかったままバッテリーの接続を取り外してみるとモーターの回転は止まり、ギアの接続も解除された。

バッテリーを再びつなげ直し、とりあえずはこの方法でその場はしのいだ。

この症状から、スターターモーターのソレノイドスイッチがいかれてしまったという事が推測された。


早速スターターモーターを取り外し、家でバッテリーに接続してテストしてみる事に。

原因はやはりソレノイドスイッチであった。

スイッチを切っても磁力が不足しているようで、ギアが引き込まれずモーターが回ったまま。完全に通電を無くすとモーターが止まるのと同時にギアは引き込まれた。

まずはソレノイドをモーターとばらす事にする。

簡単にばらせるかと思いきや、このソレノイドスイッチを固定しているプラスのねじが簡単に取り外せるような代物ではなかった。

ヒジョーに硬い!硬すぎる!


持っていたスクリュードライバーではちょっと小さく、力を込めると山がつぶれてしまう事は間違いなかったので、まずはスクリュードライバーの調達。


最初に購入したスクリュードライバーはあまり良いものでなかったらしく、サイズはスクリューとビッタリと噛み合っているにもかかわらず、力を込めるとスクリューではなく、ドライバーのほうがクニャッとつぶれてしまった。


一筋縄ではいかない固い締め付け具合だ。


結局、このセットを購入。

プラスのスクリュードライバーだけあれば良いのにセットでしか購入出来ないので、「次回もあるさ!」と自分に言い聞かせて購入。

ちなみに近くのガレージによって貸してもらおうと探してはみたものの、該当するものは見つけられなかった。

2000円ほどの買い物。

自転車で家と店を行ったり来たりを繰り返し、10キロ以上走る、いい運動にはなったかな。

購入したドライバーとパイプレンチを使って、やっとの事ばらしに成功する。

今までどうしても動かなかったものが動く瞬間、「先に進めるぞ!」と、何かを攻略したようで、なんともいえないうれしさがこみ上げてくる。


これもまた、修理の醍醐味のひとつ。

自分でソレノイドのコイルを巻く事も考えたが、奥まっていてとても自分で巻ける状況ではない。

新品、もしくは中古での部品購入しかないなとあきらめる。


やっとの事でねじを緩める事が出来た

早速、キリニャガ通りに部品を調達に行く。

ナイロビの街の中心からちょっと下ったところにあるキリニャガ通りには、道を挟んで両側、さらにはその周辺にと、ぎっしり車関係の部品を扱った店が立ち並んでいる。


本物、偽物、中古、新品と、ランドクルーザーの部品なら、ここでは大抵の物が結構安価に手に入れる事が出来るのだ。

まずは、買う気は毛頭無いけれど、参考までにスターターモーターフルセットの値段を聞いてみると35,000シリング、日本円で40,000円ほど、ちょっと高すぎる。

キリニャガ通りを歩き回り、やっとの思いで見つけたソレノイドスイッチ、アッセンブリー

値段は3500シリング。


見込んでいた値段の半分ほどで購入する事が出来た。

「12ボルト用という事を確認、24ボルトではないので大丈夫だ。」

早速家に持ち帰って組み立てである。

複雑な形をしているので実際モーター部分とうまく噛み合うか心配だったが、

心配するまでも無く、ソレノイドアッセンブリーはびったりとはまった。

買ってきた新品のソレノイドスイッチ

セルモーター組み立て

「これから組み立てだ!」


この時が修理をしていて一番楽しいひと時である。いつも時間が経つのも、他あらゆる事も忘れて作業に打ち込むので、しょっちゅう妻に怒られる。

昔、少年時代、RCカーで遊んだ日々を思い出す。

結構熱中したもので、何台かRCカーを作っては走らせて遊んだ。一番お気に入りだった車は京商社製オプティマ、チェーン駆動の4WD車。色々と改造して楽しんだ子供だった頃の日々を思い出す。


モーターを変えたり、ダンパーオイルを、ハード、ソフト、ミディアムと状況に応じて変えたり、また、キャンバー角やら、トー角、スタビライザーのテンション、デフの粘度を調整したりと。ラジコンをいじくりながら車の仕組みを色々と学んだ。


関係ないが、オプティマも若干のトーイン、ランクルも若干のトーインで同じである。若干トーインにすると直進性が向上するのは、ラジコンの経験からすでに知っていた。

「車も結局でかいだけで基本的なものは同じだな、」とよく思ったりするのだが、本来は逆で、実際の車を真似て模型を作っているだけなのだが。

古いグリスのこびりついて汚れたギヤなどの部品は灯油で出来る限りきれいに清掃してから、さらにベンジンで清掃、よく乾かしてから、グリスを塗って組みあげる。

組みあがったものは、車に取り付ける前に作動テスト、初めてバッテリーに接続する時はいつも緊張する。


ケーブルをつなげた瞬間、「ボカーン!!!」と、火花を散らして壊れやしないかと。

プラス、マイナス間違いが無いか、漏電が無いかテスターを使ってダブルチェックをしてから、実際にテストする。


組みあがったモーターの作動テスト

ケーブルの取り扱いにも細心の注意が必要だ、バッテリーも強力なのでショートすると強烈な火花とともに、一瞬でケーブルの皮膜が溶けてしまう。

写真左下のバッテリーから伸びる赤いケーブルの先端を、右手セルモーターから飛び出した黒いケーブルの端子に接続するだけ。


作動した瞬間、ものすごい回転の捻転の力が発生するので、しっかりモーターを押さえる必要があり、なおかつ振動などによってケーブルが外れないようにしっかりと接続する必要もある。


モーターの回転中ショートなどしたら大変だ。

テストでは、接続した瞬間にギヤが飛び出してモーターが回ればまずはOK.

そして、接続を解除した瞬間にギヤが引っ込んでモーターが止まれば完璧である。

意を決して、ケーブルを接続。


「グイーィィィン!!!」ものすごいトルクでの回転である。とりあえずはほっと一息。


6気筒4.2リットルのエンジンをスタートさせるにはこれほどの力が必要なのかと感心する。

それもそのはずで、シリンダーヘッドバルブクリアランスの調整などでエンジンを手で所定のTDPなど所定のポジションに回転させるのにはとんでもない力が必要で、苦労したのを思い出す。


この重い、クランクをこのモーターが軽々と回転させてしまうのだ。

それもたったの12ボルトだけで、ちょっと無理があるようにも思ってしまう。


車には、バッテリーからセルモーターへは最短距離で、とてもぶっといプラスのケーブルが接続されている。

せめて24ボルトであればそんなに無理は無いかとも思ってしまう。

配線も細く出来るし。

端子の接続を離すと、モーターは停止、新しいソレノイドはちゃんと作動してくれた。

セルモーターもソレノイドも問題なく快調に作動する事が確認出来た。

残るは、車に装着するだけ。

車への装着はボルト1本と、ナット1個、そして配線の接続だけ。

電装類のほとんど無いすっきりとしたエンジンルーム、装着は簡単だ。


装着は無事に済んだ。


スターターキーを回すと、セルモーターは力強く回り、エンジンも無事に作動した。

修理は無事に完了である。

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