BLOG: Katte Kimama

  • 岩本貴志

タムロン SP150-600mmF/5-6.3 Di VC USD G2 レンズレビュー

更新日:2月5日


輝度差の大きい被写体もシャドーまでくっきり写る高性能レンズ


コンテンツ

  1. はじめに

  2. タムロン150-600mmをしばらくの間、使わせてもらった

  3. 考え抜かれた三脚座

  4. 手振れ補正の性能

  5. スイッチ類、デザインの欠点

  6. オートフォーカス

  7. フォーカスリングの位置とデザイン

  8. ニコン用も電磁絞りとなった絞り連動

  9. 描写性能

  10. 最短撮影性能

  11. まとめ


 

アフリカを日本を股にかけて活動するカメラマンのブログへようこそ。

このブログでは、2世代目、新しくなったタムロンの望遠ズーム150-600mmをしばらくの間使わせてもらったので、使ってみての感想について語っていこうと思います。

全ては、管理人の独断と偏見ですが、レンズを選ぶ参考にでもなれれば幸いです。


 

以下の記事は2021年2月に、大きく加筆しました。




1、はじめに


写真を撮るのにカメラとレンズは必須アイテム。

写真の仕上がりにも大きく影響するので、使うレンズには出来るだけこだわりたい。

でもやはり最高を目指すと、財布にも厳しいわけで。

そんな超高価なレンズを使わずとも、いい撮影結果を出してくれるレンズもあるのだ。

今回紹介するのは、そんな安いわけではないのだが、財布に多少の余裕を与えてくれる、タムロンの150-600mmの望遠ズームレンズ。


最近のレンズは画質はともかく、手振れ補正やオートフォーカスが進化していてとにかくすごい!1990年ぐらいからカメラをいじくっている管理人は驚くばかりである。


管理人は、ナイロビをベースに活動している。

時々日本には帰るが、もちろんカメラ機材は持って帰るのだ。管理人からカメラを取り上げたらただのおっさん。カメラを持っていても単なるおっさんには変わりないが、とりあえず「カメラマン」という肩書きがつけられる。

肩書き以前に、カメラさえあれば管理人自身どこにいても、充実した時間を過ごす事が出来るのだ。

カメラは究極の自己満足マシーンでもあり、持っているだけで、創作意欲が湧いてくる。

という事で、日本に帰った折にはカメラがあったおかげで、オオタカとカイツブリの生態をカメラかついで、追いかけブログと動画にまとめたりもした。


とりあえず関連リンク

動画:

カイツブリの子育て、第二章「ヒナに待ち受ける試練」

カイツブリの子育て、第一章「あきらめない巣作り」

オオタカ、繁殖の記録2018

オオタカ、幼鳥の独り立ち

ブログ:

都会のオオタカ

カイツブリ観察日記


という事で、カメラは持って帰るが、でかい荷物は大変なので日本へは必要最小限の機材に絞って持ち帰った(2017年帰国の折)。

そのなか今手元にあるレンズで望遠は、ニコン70-200mmf2.8VR2

1.4倍2倍テレコンバーターも持ってきているので、なんとか400mm。重ねて使って560mm

画角は、APSサイズでの300mmにも及ばず、野鳥を撮るには、物足りない。

ズームレンズにテレコンバーターを使うので、画質もちょっときつい。ダブルテレコンだとなおさらだ。



2、タムロン150-600mmは重心バランスがいい


今回、タムロンさんのご好意で、巷で話題のレンズ、TAMRON SP150-600mm F/5-6.3 Di VC USD G2を使用する機会に恵まれた。

しばらく使っていていいとの事で、超望遠レンズの無い自分としては、とてもとてもありがたい。

このレンズを使い始めてから1週間経ったので、これまで使ってみての感想を書く事にした。

愛機ニコンD800Eに取り付けたタムロン150-600mmレンズ


管理人自身このレンズのレビューは見ていないので、使ってみての感想は、妄想をこめての自分自身の感想100パーセント。

これから、本格的望遠レンズの購入を考えている方への参考にでもなれば幸いである。

まず、最初に愛機のニコンD800E装着してみて、最初に思ったのは非常にバランスがいい。

カメラにはホールディングを良くするために、縦位置グリップMB-D12を取り付けている。

この縦位置グリップは状況によって付けたり付けなかったりするが、このレンズとの組み合わせでは取り付けた方が圧倒的にバランスがよく、しっかりと構える事が出来る。


望遠600mmいっぱいまで伸ばした状態



三脚座の形もサイズもちょうど良く、左の写真のように三脚無しでも、ちょっとした土台に、安定した状態で固定する事が出来る。

望遠を600mmいっぱいに伸ばしても、一番レンズを縮めた150mmの状態にしてもバランスは崩れない。



3、考え抜かれた三脚座


三脚座の下には2個の1/4インチねじ穴、さらに両脇に2個の小さなねじが切ってある。



三脚ねじ穴も二個あるので、長いシューなど2本のネジで確実強固に固定する事が出来る。

ねじ1本で固定するのと比べ2本で固定するのは、圧倒的に強力に固定出来て緩みにくい。

また、緩んでもねじを軸にレンズが回転する事も無い。


管理人は、マンフロットのシューで統一しているのだが、ねじ穴が一つしかないレンズは振動などで簡単に緩んでしまい、頻繁に増し締めしなければならない。


現在管理人の使っているニコンのサンニッパシグマの120-300mmf2.8がそれに該当する。


三脚座にアルカスイスの溝が彫ってあるのも、アルカスイス雲台使用者にはとてもありがたく、角も丸まっているのでシューに手をあてがって構えても、手が痛くなる事もない。

重心も低く、アルカスイスシューを使えば絶対に緩まないシューだ。

サイズといい、形といい、考えに考え抜かれた、デザインだと感じる。

三脚座の素材はマグネシウムだろうか?軽いのに三脚に固定すると厚さの割に、十分頑丈に出来ている。


一つ欠点を上げれば、三脚座の底にある軽量化の溝、左右真ん中は掘り込まないで欲しいと思った。

クイックシューなど使わず、雲台のねじを、手探りでレンズに取り付ける際、この溝にねじ込もうとしてしまう事も多々発生した。

真ん中が窪んでいなければ防げるので、簡単に改善出来るとは思うが。

目視して確認しないでも確実に出来る操作性が、望まれる。

レンズの回転座の固定ねじはちょっと小さいが、邪魔にならないところにまっすぐ90度の角度で付いている。メリットはレンズが水平だとか分かりやすい。

単なる慣れの問題だが、固定ネジが斜めについているレンズは、戸惑ってちょっと使いにくい気がする。気のせいだって。

斜めの位置についているメリットは、カメラバックへの収納性、ネジが邪魔になりにくい。

回転も多少引っ掛かりはあるものの、スムーズで使用上全く問題ない。



4、手振れ補正の性能

手振れ補正の性能4.5段相当は、実際使ってみてそれ以上の性能があるように感じた。

600mmという超望遠でありながら、適当に手持ちで構えて撮っても、ピントがカチリと決まった写真が簡単に撮れてしまう。


600mmが手持ちで、1/15秒でも実用で撮れてしまう!!!



今までの超望遠でのでかい三脚を使っての撮影は、いったい何だったのだろうと思ってしったりするほどに、超望遠撮影が手軽に手持ちで出来てしまう。

ただ、さらに上の仕上がりを求めれば、今でもそうなってしまうのだが。


レンズ左側にまとめられたスイッチ類



デザインは、若干のつや消しで、今風にレンズ全体に凹凸の少ない仕上がり。

今時のレンズだという斬新さをかもし出している。

ただ、どのメーカーも似たり寄ったりのデザインになってしまっていると感じるのは管理人だけではないと思う。

売れるデザインに収束されていってしまうのは、致し方ない事なのだろう。


それと、タムロンレンズの手振れ補正、三脚で固定して撮ると暴れ出しぶれてしまうのだ。

シグマレンズでも同様のことが発生するようだが、ニコンレンズでは三脚に固定して手振れ補正オンで長時間露出してもブレは発生しない。


ここのところ直してもらいたいものである。


撮影していて気づいた事だが、手振れ補正ONで手持ちで撮影する場合、レンズはあまりしっかりと固定しないほうがいい結果が出せるという事。

何かにあてがってしっかり撮るよりも、ふらふら適当に構えて撮った方がブレにくい。


手振れ補正がオンだと、ブレは発生しにくいが偏ボケが発生する事が時々見受けられる。

手振れ補正レンズの光軸上の位置、動きに起因するものだと思う。



5、スイッチ類、デザインの欠点


レンズ左側には、まとまって4つのスイッチがついている。

  1. 手振れ補正のオン/オフの切り替え

  2. 手振れ補正モードの切り替え

  3. オートフォーカスとマニュアルの切り替え

  4. フォーカスリミッター


それぞれのスイッチの形状がフォーカスリミッター以外全て同じ形状をしている事。フォーカスリミッターも形状が違っているといっても、サイズが違うだけで同じデザイン。

撮影中操作する場合、どれも同じ形状なので、どれがどのスイッチだか分かりづらい。


機能ごとに形状を変え、感触でスイッチの種類が分れば、操作性は向上すると思う。


もう一つの欠点、

スイッチが引っかかりやすく軽い力で簡単に動いてしまう点。

レンズをカメラバックから取り出す際や、何かの拍子でちょっと触れただけでもスイッチが思わぬ設定になってしまう。

撮影中「AFが動かない!?」「手振れ補正どうした!?」という事が度々発生する。

特にシャッターチャンスの際に、あわてて被写体にカメラを向けて構えた時など性質が悪い。


そんなこんな、たった一週間の間にも、何度もシャッターチャンスを逃す事があった。

オートフォーカスONのつもりでカメラを構えると、オートフォーカススイッチは勝手にOFFの位置に動いてしまっていたり。

オートフォーカスの音がほとんど聞こえないので、ONかOFFかはスイッチを見てみないと分からない。

多少は音が聞こえてくれたほうが、安心感があるんだなー。


スイッチが勝手に動かないようにするには、とりあえず、パーマセルテープなどで固定する必要がある。

タムロンさん、ぜひ改良をお願いします!


6、オートフォーカス


AF精度は非常に高く、70-200mmに2倍テレコンを装着したものよりも、スムーズで動きも繊細、かなり高い確率でピントを合わせてくれる。

こんな状況でも、フォーカスは良く決まる


ピントの精度が高いので、同じショットを保険で何枚も撮る必要はかなり軽減された。

ピントの滑らかな動きとフォーカス面への滑らかな停止。

ストレスを感じる事はほとんど無い。


作動音はほとんど発生しない。


AFが速くコントロール性も非常にいいので、飛んでいる鳥も結構な確率でピントが合う。


正面に向かって飛んでくるトビにもしっかりとピントが合った



D800Eのオートフォーカス性能がレンズのオートフォーカス性能に追いつかない感じだ。

D850で撮れば、ピントの合う確率はかなり上がる事だろう。


オートフォーカスのスピードと精度は、野鳥撮影でも十二分に対応出来る性能だ。


さらに特筆すべくは、使っているニコンD800EではAF微調整を全くする必要なく、0、無調整でちょうどいいという事。

精度の高さがうかがえる。


管理人の使っている70-200mmf2.8VR2と2倍テレコンの組み合わせでは、かなり後ピンで、AF微調整をしてもその傾向はうまく直らない。

ニコンサービスセンターでは有料で調整してくれるそうだが、調整無しでピタリと合ってくれるに越した事は無い。



オートフォーカス作動の弱点


いろいろと試しているとオートフォーカスの弱点を見つけた。

(その後、バージョンアップされ不具合は修正されたかもしれないが、2017年時点にあった症状をそのまま記す。)


大抵はすんなりとフォーカス面に素早く合わせてくれるオートフォーカス。

コントラストの弱い被写体などで、迷って、いったんピントをはずすと、最遠、最短と、とにかくピントが端まで動いてしまい、何度オートフォーカスを動かそうとしても動かなくなってしまう。

機械が、「こいつにはピントを合わせられねえ!」とあきらめてしまうようだ。


そんな時はフォーカスリングを回して「AFさん動いてください!」と、AFを刺激すると再度動き出す。


それと、

明るさがf6.3と暗いからなのか、カメラによっては追従が上手くいかない。

小さな飛んでいる鳥などはD800Eだとほとんど追従しない。D

800E自体、AF性能はそうそう動きのある被写体が得意なわけではないが。



7、フォーカスリングの位置とデザイン


ズーム操作は、結構重い。重いレンズ群を大きく動かすためだろう。

ズームリングはレンズ先端側についていて、十分広くとってあるので、この重いズームリングの操作もかなりやりやすい。


ただ、今風のデザイン、操作性よりもデザインが優先されているようで、指は少々引っかかりにくい。


マニュアルでピントを操作する場合、マニュアルリングの位置がかなり手前側に付いているので、レンズをホールディングしている左手はフォーカスリングに触れるためにかなり手前に動かす必要がある。


フォーカスリングはカメラを構えて手前側についている。

こちらもズームリング同様、デザイン重視のリングで指が引っかかりにくい。


さらに、ファインダーを覗きながらだと指の感触でフォーカスリングを見つけにくい。

なれれば解消される問題だろう。


ニコン70-200VR2のゴムローレットリングの流用


という事で、この指にかかりにくい問題を解消するため、管理人はニコン70-200mmのズームリングと、フォーカスリングのゴムローレットの素材をそのまま150-600のリングの位置に取り付けてずっと使っている。


このリングは緩くなって新しく交換し、あまったものの再利用。

このゴムリングによって操作性はかなり改善された。



フォーカスリングのストローク


撮影距離、最短から無限までフォーカスリングのストロークは90度ほど、最短が2.2メートルからなのでマニュアルでのピト合わせは微妙な操作が要求される。

フォーカスリングのストロークは120度ぐらいあると、マニュアルでのピンと合わせがかなりやりやすくなる。


フォーカスリングはしっとり滑らかで、端から端まで、動かせ、MFでも、とても操作がしやすい。


フードを後ろから見た様子

非常に効果的なフード、後方真ん中から覗くとこんな感じ



フードはバヨネット式のプラスチック製。


効率よく遮光溝が彫ってあり、逆行で太陽を見てもほとんどの反射光がレンズに入ってこない、後ろから覗いてみると、ピッチも細かく、エッジも立っているようで、フード内の反射はほとんどレンズ側に入ってこない。


フード内の溝の深さとそのピッチなど、細かなところまで手が行き届いたフードだ


非常に効果的なフードだと分かる。


純正、ニコンのレンズ、見習ってほしいものだ。

下の写真は、ニコン24-70mmf2.8Gのフードの内側


ニコン24-70mmf2.8G用の内面フラット、テカテカフード


単なる平面、つや消しのざらざら処理はされているが、遮光リングも無く、どうしても手抜きフードだと感じてしまう。



この150-600のフードの欠点は、レンズへの取り付けロックが弱い事。

使っていて知らないうちにフードが回転してしまい、外れてしまう事が度々起こる。


緩んでいるのか円形フードなので見た目では分からないので、い