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岩本貴志の勝手気まま、ブログ

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タムロン SP150-600mmF/5-6.3 Di VC USD G2 レンズレビュー

最終更新: 2月9日


輝度差の大きい被写体もシャドーまでくっきり写る高性能レンズ


コンテンツ

  1. はじめに

  2. タムロン150-600mmをしばらくの間、使わせてもらった

  3. 考え抜かれた三脚座

  4. 手振れ補正の性能

  5. スイッチ類、デザインの欠点

  6. オートフォーカス

  7. フォーカスリングの位置とデザイン

  8. ニコン用も電磁絞りとなった絞り連動

  9. 描写性能

  10. 最短撮影性能

  11. まとめ


アフリカを日本を股にかけて活動するカメラマンのブログへようこそ。

このブログでは、2世代目、新しくなったタムロンの望遠ズーム150-600mmをしばらくの間使わせてもらったので、使ってみての感想について語っていこうと思います。

全ては、管理人の独断と偏見ですが、レンズを選ぶ参考にでもなれれば幸いです。



以下の記事は2021年2月に、大きく加筆しました。



1、はじめに

写真を撮るのにカメラとレンズは必須アイテム。

写真の仕上がりにも大きく影響するので、使うレンズには出来るだけこだわりたい。

でもやはり最高を目指すと、財布にも厳しいわけで。

そんな超高価なレンズを使わずとも、いい撮影結果を出してくれるレンズもあるのだ。

今回紹介するのは、そんな安いわけではないのだが、財布に多少の余裕を与えてくれる、タムロンの150-600mmの望遠ズームレンズ。


最近のレンズは画質はともかく、手振れ補正やオートフォーカスが進化していてとにかくすごい!1990年ぐらいからカメラをいじくっている管理人は驚くばかりである。


管理人は、ナイロビをベースに活動している。

時々日本には帰るが、もちろんカメラ機材は持って帰るのだ。管理人からカメラを取り上げたらただのおっさん。カメラを持っていても単なるおっさんには変わりないが、とりあえず「カメラマン」という肩書きがつけられる。

肩書き以前に、カメラさえあれば管理人自身どこにいても、充実した時間を過ごす事が出来るのだ。

カメラは究極の自己満足マシーンでもあり、持っているだけで、創作意欲が湧いてくる。

という事で、日本に帰った折にはカメラがあったおかげで、オオタカとカイツブリの生態をカメラかついで、追いかけブログにまとめたりもした。


という事で、カメラは持って帰るが、でかい荷物は大変なので日本へは必要最小限の機材に絞って持ち帰った(2017年帰国の折)。

そのなか今手元にあるレンズで望遠は、ニコン70-200mmf2.8VR2。

1.4倍と2倍のテレコンバーターも持ってきているので、なんとか400mm。重ねて使って560mm。

画角は、APSサイズでの300mmにも及ばず、野鳥を撮るには、物足りない。

ズームレンズにテレコンバーターを使うので、画質もちょっときつい。ダブルテレコンだとなおさらだ。



2、タムロン150-600mmは重心バランスがいい

今回、タムロンさんのご好意で、巷で話題のレンズ、TAMRON SP150-600mm F/5-6.3 Di VC USD G2を使用する機会に恵まれた。

しばらく使っていていいとの事で、超望遠レンズの無い自分としては、とてもとてもありがたい。

このレンズを使い始めてから1週間経ったので、これまで使ってみての感想を書く事にした。

愛機ニコンD800Eに取り付けたタムロン150-600mmレンズ


管理人自身このレンズのレビューは見ていないので、使ってみての感想は、自分自身の感想。

これから、本格的望遠レンズの購入を考えている方への参考にでもなれば幸いである。

まず、最初に愛機のニコンD800E装着してみて、最初に思ったのは非常にバランスがいい。

カメラにはホールディングを良くするために、縦位置グリップMB-D12を取り付けている。

この縦位置グリップは状況によって付けたり付けなかったりするが、このレンズとの組み合わせでは取り付けた方が圧倒的にバランスがよく、しっかりと構える事が出来る。

望遠600mmいっぱいまで伸ばした状態


三脚座の形もサイズもちょうど良く、左の写真のように三脚無しでも、ちょっとした土台に、安定した状態で固定する事が出来る。

望遠を600mmいっぱいに伸ばしても、一番レンズを縮めた150mmの状態にしてもバランスは崩れない。

3、考え抜かれた三脚座

三脚座の下には2個の1/4インチねじ穴、さらに両脇に2個の小さなねじが切ってある。


三脚ねじ穴も二個あるので、長いシューなど2本のネジで固定する事が出来る。

ねじ1本で固定するのと比べ2本で固定するのは、強力に固定出来て緩みにくい。

また、緩んでもねじを軸にレンズが回転する事も無い。

管理人は、マンフロットのシューで統一しているのだが、ねじ穴が一つしかないレンズは振動などで簡単に緩んでしまい、頻繁に増し締めしなければならない。

ニコンの使っているサンニッパがそれに該当する。


三脚座にアルカスイスの溝が彫ってあるのも、アルカスイス雲台使用者にはとてもありがたく、角も丸まっているのでシューに手をあてがって構えても、手が痛くなる事もない。

重心も低く、アルカスイスシューを使えば絶対に緩まないシューだ。

サイズといい、形といい、考えに考え抜かれた、デザインだと感じる。

三脚座の素材はマグネシウムだろうか?軽いのに三脚に固定すると大きさの割に、十分頑丈に出来ている。実用、必要十分の強度を持っている。


一つ欠点を上げれば、軽量化の溝、左右真ん中は窪ませないで欲しいと思った。

三脚雲台のねじを、レンズに取り付ける際、この溝にねじ込もうとしてしまう事も多々発生した。

真ん中が窪んでいなければ防げるので、簡単に改善出来るとは思うが。

目視して確認しないでも確実に出来る操作性が、望まれる。

レンズの回転座の固定ねじはちょっと小さいが、邪魔にならないところにまっすぐ90度の角度で付いている。

単なる慣れの問題だが、固定ネジが斜めについているレンズは戸惑ってちょっと使いにくい気がする。

回転も多少引っ掛かりはあるものの、スムーズで使用上全く問題ない。


4、手振れ補正の性能

手振れ補正、絞り4.5段は、実際使ってみてそれ以上の性能があるように感じた。

600mmという超望遠でありながら、適当に手持ちで構えて撮っても、ピントがカチリと決まった写真が簡単に撮れてしまう。

600mmが手持ちで、1/15秒でも実用で撮れてしまう!!!


今までの超望遠でのでかい三脚を使っての撮影は、いったい何だったのだろうと思ってしったりするほどだ。

ただ、さらに上を目指せば、今でもそうなってしまうのだが。

レンズ左側にまとめられたスイッチ類


デザインは、若干のつや消しで凹凸の少ない仕上げ、今時の斬新さをかもし出している。

ただ、どのメーカーも似たり寄ったりのデザインになってしまっているとかんじる。

何にしろ、売れるデザインに収束されていってしまうのは、致し方ない事なのだろう。



5、スイッチ類、デザインの欠点

レンズ左側にはまとまって4つのスイッチがついている。

  1. 手振れ補正のオン/オフの切り替え

  2. 手振れ補正モードの切り替え

  3. オートフォーカスとマニュアルの切り替え

  4. フォーカスリミッター


それぞれのスイッチの形状がフォーカスリミッター以外全て同じ形状をしている事。フォーカスリミッターも形状が違っているといっても少し小さいだけで同じデザイン。

撮影中操作する場合、どれも同じ形状なので、どれがどのスイッチだか分かりづらい。


機能ごとに形状を変え、感触でスイッチの種類が分れば、操作性は向上するはずだ。


もう一つの欠点、

スイッチが引っかかりやすく軽い力で簡単に動いてしまう点。

レンズをカメラバックから取り出す際や、何かの拍子でちょっと触れただけでもスイッチが思わぬ設定になってしまう。

撮影中「AFが動かない!?」「手振れ補正どうした!?」という事が度々発生する。

特にシャッターチャンスの際に、あわてて被写体にカメラを向けて構えた時など性質が悪い。

そんなこんな、たった一週間の間にも、何度もシャッターチャンスを逃す事があった。

動かないようにするには、とりあえず、パーマセルテープなどで固定する必要がある。

タムロンさん、ぜひ改良をお願いします!


6、オートフォーカス


AF精度は非常に高く、70-200mmに2倍テレコンを装着したものよりも、スムーズで動きも繊細、かなり高い確率でピントを合わせてくれる。

こんな状況でも、フォーカスは良く決まる


ピントの精度が高いので、同じショットを保険で何枚も撮る必要はかなり軽減された。

ピントの滑らかな動きとフォーカス面への滑らかな停止。ストレスを感じる事はほとんど無い。


さらに特筆すべくは、使っているニコンD800EではAF微調整を全くする必要なく、0でちょうどいいという事。

管理人の使っている70-200mmと2倍テレコンの組み合わせでは、かなり後ピンで、AF微調整してもその傾向はうまく直らない。

ニコンサービスセンターでは有料で調整してくれるそうだが、調整無しでピタリと合ってくれるに越した事は無い。


オートフォーカス作動の弱点

いろいろと試しているとオートフォーカスの弱点を見つけた。

(その後、バージョンアップされ不具合は修正されたかもしれないが、2017年時点にあった症状をそのまま記す。)


大抵はすんなりとフォーカス面に素早く合わせてくれるオートフォーカス。でも、コントラストの弱い被写体などで、いったんピントをはずすと、最遠、最短と、とにかくピントが端まで動いてしまい、何度オートフォーカスを動かそうとしても動かなくなってしまう。

機械が、「こいつにはピントを合わせられねえ!」とあきらめてしまうようだ。


そんな時はフォーカスリングを回して「AFさん動いてください!」と、AFを刺激すると再度動き出す。


それと、

明るさがf6.3と暗いからなのか、カメラによっては追従が上手くいかない。

小さな飛んでいる鳥などはD800Eだとほとんど追従しない。D

800E自体、AF性能はそうそう動きのある被写体が得意なわけではないが。



7、フォーカスリングの位置とデザイン


マニュアルでピントを操作する場合、マニュアルリングの位置がかなり手前側に付いているので、レンズをホールディングしている左手はフォーカスリングに触れるためにかなり手前に動かす必要がある。


ズーム操作は、結構重い。重いレンズ群をおおきく動かすからだろう。

ズームリングはレンズ先端側についていて、十分広くとってあるので、この重いズームリングの操作もかなりやりやすい。

ただ、今風のデザイン、指は少々引っかかりにくい。


フォーカスリングはカメラを構えて手前側についている。

こちらもズームリング同様、デザイン重視のリングで指が引っかかりにくい。

さらに、ファインダーを覗きながらだと指の感触でフォーカスリングを見つけにくい。

なれれば解消される問題だろう。


という事で、この指にかかりにくい問題を解消するため、管理人はニコン70-200mmのズームリングと、フォーカスリングのゴムローレットの素材をそのまま150-600のリングの位置に取り付けてずっと使っている。

このリングは緩くなって新しく交換し、あまったものの再利用。

このゴムリングによって操作性はかなり改善された。


フォーカスリングのストローク

撮影距離、最短から無限までフォーカスリングのストロークは90度ほど、最短が2.2メートルからなのでマニュアルでのピト合わせは微妙な操作が要求される。

フォーカスリングのストロークは120度ぐらいあると、マニュアルでのピンと合わせがかなりやりやすくなる。


フォーカスリングはしっとり滑らかで、端から端まで、動かせ、MFでもとても操作がしやすい。


非常に効果的なフード、後方真ん中から覗くとこんな感じ


フードはバヨネット式のプラスチック製。


効率よく遮光溝が彫ってあり、逆行で太陽を見てもほとんどの反射光がレンズに入ってこない、後ろから覗いてみると、ピッチも細かく、エッジも立っているようで、フード内の反射はほとんどレンズ側に入ってこない。


フード内の溝の深さとそのピッチなど、細かなところまで手が行き届いたフードだ


非常に効果的なフードだと分かる。


純正、ニコンのレンズ、見習ってほしいものだ。

下の写真は、ニコン24-70mmf2.8Gのフードの内側


ニコン24-70mmf2.8G用の内面フラット、テカテカフード


単なる平面、つや消しのざらざら処理はされているが、遮光リングも無く、どうしても手抜きフードだと感じてしまう。



この150-600のフードの欠点は、レンズへの取り付けロックが弱い事。

使っていて知らないうちにフードが回転してしまい、外れてしまう事が度々起こる。

緩んでいるか、円形フードなので見た目では分からないので、いつのまにか、外れてしまう。


ロック機構を取り付けて、簡単に外れないような工夫がされればいいと思う。


一度、井の頭公園でカイツブリを撮影中、弱いロックが原因でフードが池の中に落っこちてしまった事がある。

サファリなどで使う場合など、テープ等で固定する必要がありそうだ。

8、ニコン用も電磁絞りとなった絞り連動

一つ個人的に残念だったのは、

レンズの絞り機構が電磁絞りになってしまった事。

他社のカメラと組み合わせたりと、色々な遊びや、応用がフル機能で出来なくなってしまった。

管理人は、パナソニックGH-4と、シグマSD15にニコンレンズを付けて撮影する事も多い。

現状マウントアダプターには、電磁絞り連動接点が付いたものが無いので絞りは開放でしか使えない。

開放でしか使えないのは痛い!


操作系、機械絞りは動画撮影において、いろいろとメリットはあったのだ。

いままでの機械連動であれば、マウントアダプターに付いた絞りリングで、アナログ的絞り操作が行なえていた。

動画撮影では、ちょっとだけ明るさを変えたい時、ゆっくり操作したり、速く操作したりと、機械的、感覚的に滑らかに絞りを調節する事が出来る利点があるのだ。

1/3段の制約もなく、無限段階の操作性。

だから、絞りリングを使っての絞り操作は非常にやりやすい。


いずれにせよ、ニコン用、電磁絞り連動マウントアダプターが出てくれるのを、望むばかりだ。


9、描写性能

320mm付近 f7.1 1/200s  ISO400 ノートリミング

肉眼で見ると非常にまぶしいほどの、高輝度のヘッドライトがまっすぐ視野に入っているにもかかわらず、ゴースト、フレアは見受けられない。

一昔前の高性能短焦点望遠レンズを凌ぐ性能だ。

非常に逆行に強い。


内面反射の処理、と高性能のコーティングと相まって、この抜けをだしているのだろう。

とても高性能だ。


さらにこのレンズは防水性も良いとうたっているので、このような突然の雨でもレンズが濡れても気にせず撮影に集中出来る。


雨に滴るジョロウグモの巣


雨に濡れる事を気にせず撮れると、雨の中の撮影が非常にやりやすくなる。

雨の中、手軽にぶらりと撮影に出かけられる。


小学4年の頃、このジョロウグモで遊ぶのが小学校ではやったのを思い出す。

糸を伸ばすジョロウグモをヨーヨーのようにして遊ぶのだ。

今思うと変な遊びだったなと思うのだ。


もちろん、レンズをカメラバックにしまう際は、水滴をきれいにふき取るのをお忘れなく。

これは機材を長持ちさせるために、最も重要な事。


10、最短撮影性能

600mm 開放f6.3 ほぼ最短撮影距離2.2m、ノートリミング

太陽の直射光でトンボを最短撮影距離で600mm開放で撮ってみた。

シオカラトンボと思いきや、詳しくは分からないが違うそうだ。

体調は10センチほどだろうか、シオカラトンボよりもちょっと小さいのかな?

最短撮影距離が2.2mなので、足元の被写体も、ちょっと角度をつければ真下に近い位置でも撮影する事が出来る。

前機種最短の2.5mと比べると違いは小さいようだが、とても大きい。

ネイチャーフォトなどを撮るには非常に重宝する機能だ。

直射日光に当たった被写体でもボケはほとんど癖無く自然にとろけていく。

上記写真を 900x600ピクセル等倍で

上記写真をD800Eの 3600万画素を900x600ピクセル等倍で切り取ってみると、このレンズのすごさが分かる。

開放であるにもかかわらずピントの合った部分はくっきりと、トンボの毛が分離されて描写されていることが伺える。

150mm側でも開放からシャープで十分使えるレベル。



11、まとめ


以前は、なかなかレンズの値段も高く、撮影も難しかった超望遠の世界。

最近は手振れ補正と、高性能オートフォーカスなどのハイテク機能と相まって、とても身近になった感がある。

レンズの値段も、特殊ガラスや、非球面レンズなどがふんだんに使われながらも、以前よりもずっとおさえられた値段となり、僕らにも手が届きやすくなって来た。


そんな中、タムロンから更なる高性能化を達成し、二世代目となる150-600mmが発売された。

今回使ってみて、最も驚いたのは、そのレンズの抜け、逆光性能だ。

そして、いつもながら驚かされるのはその手振れ補正の性能。


コーティングの高性能化と、レンズ内内面反射の完璧なまでの処理の恩恵だろう。

ニコン純正500mmf4pと比べても、その逆光性能はかなり上を行く。ま、古いレンズとの比較になってしまうが。


この手の超望遠ズームレンズ、ライバルとしてはニコンの200-500mm f5.6も非常に気になるところ。でも、焦点距離の範囲がかなり違う。

このレンズの魅力は、なんといってもf5.6が変化しないというところ。

ズーム比に関しては、広角側200mmが150mm、望遠側500mmが600mm、ズーム比も2.5倍と4倍。同じ土俵では戦えそうで、ちょっと違うかな。


大きなライバルはやはり、シグマ150-600mmや、60-600mmになるのだろう。


このレンズは野生動物や野鳥等のネイチャーフォトに限らず、航空機、鉄道、スポーツなど望遠を必要とする場面ではこれからどんどん活躍していくレンズであることは間違いないと思う。




使っていて非常に欲しくなってしまった。




最後までお読みいただきありがとうございました。

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