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岩本貴志の勝手気まま、ブログ

  • 岩本貴志

「カイツブリ観察日記」12、敵は水面下に

最終更新: 10月29日

このブログでは、東京都、井の頭公園のカイツブリという鳥に焦点を当てて、そこで見られた出来事を写真とともに管理人独自の視点で紹介しています。

水面下より迫り来る脅威

8月5日、3日ぶりのカイツブリ、ひょうたん橋の巣には3羽の雛しか見つからない。

戻った親鳥の羽にも雛が乗っていないので、4羽いた雛の1羽はやられてしまったようだ。

原因は不明。

池の水は、日に日に濁ってきている。

流れのゆるい場所ではアオコも発生、高温で晴れの日が続くと水の浄化は追いつかないようだ。

水中で魚やエビが捕らえにくいのか、親鳥の餌を運んでくる頻度が落ちている。

また、餌にしめる昆虫の割合が増えた気もする。

親鳥自身もお腹が空いてか、餌を探しに雛を置き去りに巣を離れ、なかなか戻ってこない事もしばしば。

そんな隙を突いて、雛たちに事件が起こった。

雛に餌を与え、巣を離れる親鳥の後を3羽の雛が追った。

親鳥は後を追う雛に気づいていないのか、どこか遠くへ行ってしまった。

残された雛は3羽そろって、無防備な状態で水面に浮かび漂った。

そこへ、水面下からゆっくりと忍び寄る黒い影。

10メートルほど離れたところから、少しずつ近づいていった。

濁った水は雛たちに危険が迫っている事に気づくのを遅らせた。

(上の写真はその忍び寄る影に気づき、雛たちが一斉に逃げ出す瞬間。)

雛たちが危険に気付いて逃げ出すのと同時に、黒い影は猛スピードで1羽の雛の足を捕らえた。

つかまったのは逃げ遅れた雛ではなく、真っ先に先頭を逃げていた雛、逆に言えば最も黒い影に近づいた雛。

ロックオンされてしまったのだろう。

最後の力を振り絞って逃げようとするが、

雛は逃げようともがき、何度か水面に頭を出した。

しかし、カメは深く潜り、その希望は完全に尽た。

残された雛は呆然としたまま、水面を漂い親鳥が帰ってくるまで放心状態。

近くにある巣に戻る事も出来なかった。

再び襲われないか心配だったが、しばらくすると親鳥が帰ってきてくれ、雛たちは難を逃れた。

親鳥は雛が1羽減ったことに気付いたようで、周辺、そして水中に潜って雛を探した。

黒い影の正体は、外来種のミシシピアカミミガメ。

おそらく最初にいなくなった一羽もこいつにやられたに違いない。

とにかく執拗にカイツブリの巣の周辺を頭を出しながら徘徊している。

味を占めたか、間違いなく雛たちを狙っている。

親鳥もカメが犯人だと分かっているようで、巣の周辺を徘徊するカメをどうにか追い払おうとする。

親鳥も噛み付かれたら大変だ。

巣に近づくカメを警戒する親鳥

水面から頭を出し執拗にカイツブリの雛を狙うミシシッピアカミミガメ

井の頭公園の池では2度かいぼりが行われ、多くの外来種は駆除された。

しかしながら駆除しきれなかったやつらは、その強い繁殖力によってあっという間に数を増やしてしまう。

今年の冬にもかいぼりが計画されていて、その後も数年に一度定期的に行われるそうだ。

その時にはぜひ、この外来カメも退治してもらいたいものだ。

でも、水を抜かれている間、カイツブリもどこかへ非難しなければならない。

多難はつづく。

ミシシッピアカミミガメはミドリガメとして大量に輸入されている、その数は年間ざっと10万。

小さいうちはかわいいけれど、成長するにつれ、臭いもあって獰猛なこのカメは飼うのが億劫になり、各地の水場で捨てられて水場のギャングと化している。

ミシシッピアカミミガメは在来のカメと比べ繁殖力も強く、在来のカメは競争に敗れ数を減らしている。

2羽の雛を失ったカイツブリ、もう同じ過ちを繰り返さないで欲しい。

鵜の襲撃を危ぶまれていた七井橋のカイツブリは親鳥に守られ、8月5日現在3羽の雛は無事に育っている。

今回の写真は全てPanasonic G DMC-GH4 で4K動画で撮影したものを写真としてキャプチャーしたものです。

いつか、この出来事を動画でアップ出来ればと考えております。

つづく

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