BLOG: Katte Kimama

  • 岩本貴志

「カイツブリの子育て 2017」その15、雨で沈んでしまった巣

更新日:2月3日

このブログでは2017年、井の頭公園のカイツブリの繁殖、子育て奮闘の様子を紹介しています。


あるはずの巣が見つからない。途方にくれる雛たち


 


8月16日(2017年)雨

七井橋のカイツブリの3羽のヒナは全て無事に育っている。

前日から降りしきる雨で沈んでしまったか、流れたかして、巣は完全に無くなってしまっていた。

いちばん小さな1羽は半分沈みかけている。


早く羽を乾かして温まらなければ。

降りしきる雨の中、巣が無くなってしまったのでヒナは水面に浮かんだまま、とても寒そうだ。

寒さをしのぐため、しきりに親鳥の羽の中に入ろうとする。



寒さをしのぐため親鳥におんぶをせがむ、乗るのは1羽ずつ順番

何とか頭だけは3羽収まった

何とか3羽収ったけれどが、雛はすでに大きく収まりが悪い。

足とおしりは出たままだ、親鳥はモコモコだ。

うまく入りきれていないヒナは、すぐにこぼれ落ちてしまう。

これではダメだと、親鳥はヒナを振り払い、大急ぎで巣をこしらえようと巣の修復を始めた。



親鳥は巣が作れそうな場所を見極め、巣を作りはじめた



前回作った巣のすぐ脇の枝に、落ち葉を集め、簡単なものであるが、あっという間に巣を作りあげた。

どの場所が効率よくヒナの避難出来る巣が作れるかすぐに見極め、なかなか出来る親鳥だという事を見せてくれた。

ヒナは何とか水面から上がって羽を乾かし羽づくろいも出来るようになった。


 

8月18日(2017年)くもり

3羽いたヒナのうち、いちばん小さかった1羽が見当たらない。

寒さでやられてしまったのか外敵にやられてしまったのかは分からない。

残るは2羽のヒナだけ。

「カイツブリ観察日記、5」「カイツブリ観察日記、6」で紹介しています。)

追い出されたつがいの2羽のヒナは既に自分で餌を取り始めるまでに成長している。

広い範囲を自由に移動できるようになったので、縄張りを死守する必要は無かったのかもしれない。


親鳥の1羽は新しい縄張りを注意深く偵察、ヒナたちにはまだ新しい縄張りへは行かせない。

親鳥は周囲に外敵がいないのか、ヒナをつれてきても大丈夫なのか注意深く偵察しているようだ。

また、何か危険を察知しているのだろう。



アオダイショウが池を横断、親鳥は注意深く追い払った


岸辺を偵察していると、その近くからアオダイショウが姿を現し池を泳いで横断した。

親鳥は、ヒナたちに「危ないぞ!気をつけろ!」と警戒声で鳴きつづけた。

自由自在に泳ぎ、木にも登り、どこにでも隠れ潜んでしまう蛇は、小さなヒナにとって大きな脅威だ。

一度藪に入ってしまえば見つけるのは至難。

親鳥はヘビがどこに隠れるかを、じっくりと見守った。


日も暮れそろそろ寝床につく時間、ヘビが消えた場所からそう離れていない、急ごしらえの巣には戻ろうとせず別の塒を探している。

急ごしらえの巣にはヘビの危険を感じているようで、ヒナを連れて戻りたくないようだ。



塒を求めて右往左往、なかなかいい塒が見つからない、暗くなっても何度も往復していた


外来種捕獲用の罠に付属する浮きが塒に使えそうだと気になるようで何度も登ろうとするが、なかなかうまくいかない。

浮きには網が付いていてそこに登ろうとしていた。

あきらめて他の場所を探すが、いい場所は見つからないようで、再び同じ浮きに戻ってくる。

そんな事を何度も繰り返しているうちにあたりは真っ暗になっていた。

あたりが真っ暗になったころ、上手いねぐらを見つけたようで、親鳥たちはヒナたちを連れて、草陰へと消えていった。






つづく


 

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