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岩本貴志の勝手気まま、ブログ

「都会のオオタカ、観察の記録」39最終回、戻ってきた夫婦と去りゆく幼鳥 


このブログでは、2017年7月から2018年12月までの間、管理人の目の前で繰り広げられた野生のドラマ、オオタカの生き様を紹介しています。





帰ってきたメスのオオタカ



10月のおわり、オオタカの森に、メスのオオタカが帰って来た。

7月の初め最後に姿を見てから、3ヵ月半ぶりのことである。


しばらくぶりに見るオオタカのメス。


長い休養の間、メスは換羽を終えたのだろう。

精気に満ちた羽、そしてその遠くを見据えた輝く眼光。

視線はすでに来年、生まれ育つ子供達に向いているようだ。



3ヶ月前、森から去る寸前、繁殖を終えた直後の母鳥



今年3羽の幼鳥を育て上げた母鳥、繁殖直後には、羽も輝きを失い、くたくたにくたびれ、消耗しきっていた。


ただ、目の輝きは失われつつも、繁殖を終えどこかへ行ってしまう寸前、無事に子供達を育てたという安堵感をかもし出していた。


子供の世話を、7月の初め、幼鳥たちの巣立ちと共に、父鳥に完全にバトンタッチした。


来年の繁殖のため、療養を取るのと同時に、換羽を完璧に済ますために、長い休養が必要なのが理由だったようだ。


卵を産むための体作り、きっとオスよりも長い期間が必要なのだろう。



この長い休養の間、体を十分に休め、換羽を終え、次の繁殖の準備も整ったようだ。


どこで休養を取っていたのだろうか?



メスが帰って来ると、オスと共に過ごしていた幼鳥も、このまま両親と一緒に森にいすわるわけにはいかなくなった。


その事は幼鳥も十分承知しているようだった。



幼鳥は、メスの頭の上を急降下しかすめて飛んだ



幼鳥は、メス(お母さん)が帰って来たのを知ると、あいさつをしに来たのだろうか?


幼鳥は上空から速度をつけて、メスの頭の上をかすめて飛んだ。


メスは一瞬ひるんだが、特に相手にせず、幼鳥を追いかける事もしなかった。


幼鳥は、まだしばらくお父さんと過ごしたいからなのか、母親を追い出そうとしているようにも見えた。


そうではなかったようだ。


幼鳥はこの接近を最後にどこかに飛び去っていった



幼鳥は、この接近を最後にどこかに飛び去り、再び戻ってくる事は無かった。


これが、オオタカの森で、幼鳥の姿を見た最後。


新天地へと旅立っていった。



幼鳥も、父鳥も短い期間だったが、父子水入らずの期間を楽しむ事が出来たようだ。


幼鳥は、これから両親がここで繁殖する事、ここに自分がいては邪魔な事などを十分に心得ているようだ。



幼鳥の母鳥への接近は、きっと最後のお別れのあいさつだったのだろう。


来年も「生まれてくる、自分たちの兄弟を無事に育てておくれ!」「さようなら!」と。



これから、この幼鳥も、この生まれ育った森から離れ、どこかで自ら生きていかなければならない。


そして、数年後には親鳥がやったように、きっとどこかで繁殖をしていくことになるだろう、兄弟の2羽も同様に。



夫婦水入らずでの飛翔



しばらく前からオオタカの森の周囲にいたオスのオオタカ。


パートナーが帰って来るこの日を、今か今かとずっと待っていたようだ。


帰ってくるまでは、すごく心配だった事だろう。



幼鳥が飛び去るのを見送った後、オスはメスと共に上空を飛翔、どこか遠くへと飛び去っていった。




おわり



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