BLOG

岩本貴志の勝手気まま、ブログ

  • 岩本貴志

黒点が出てこない太陽! 地球にどんな影響を及ぼしてる?

最終更新: 10月28日

日食を撮影してから気になりだした太陽の活動。


その太陽について、今回は取り上げます。





太陽には黒点がある、というのが一般的な姿。


太陽はその活動を常日頃変化させている。


その活動状況の変化を目に見せてくれるのが、太陽表面に発生する黒点。



2020年6月21日、黒点が見当たらない太陽、日食が終わる寸前



ついこの間の日食の際、久々に太陽表面の写真を撮った。

上の写真日食が終わる寸前、真下ちょっと左、少しだけ太陽が欠けている。



太陽の写真を見てびっくり。


その表面に黒点が見当たらない!

今まで見慣れた太陽表面には必ず一つや二つは見られた黒点なのだが。

全く見られない。


ただ、黒点が見られないのも、すごく珍しい事でもないようだ。


太陽活動はおよそ11年周期でその活動を、変化させている。

(2020年)はその周期の活動がいちばん弱い時にあたる。

ただ、普段の活動期の終わりには、次の周期の太陽黒点が高緯度から発生し始めるのが普通のようだが。



1600年代、望遠鏡の発明早々からずっと続けられてきた太陽黒点の観測


その間の観測で分かった事は、太陽活動周期的変化

太陽表面の黒点が、増えたり、減ったりしているという事。


太陽黒点が少なくなると、地球の気温が下がったりと気候にも影響が起こって、冷害長雨で、耕作物の不作に見舞われたり。

という事で、太陽黒点が少なくなると、太陽の活動が弱まっている事が分かったそうな。



黒点という名が付いているが、実際には黒いわけではなく、周辺よりも温度が低く少し暗いので、太陽表面の中で、暗いスポットとして見えるというわけだ。


黒点の位置からは、強い磁力線が延びている。

その磁力線によって黒点が作られているのだ。

太陽活動が活発になると、磁力線の活動も活発になり黒点が多く出来る。


磁力線は、時々ちぎれたりして、太陽から遠く離れた宇宙にまで放出される。

太陽風は、この磁力線に影響されながら宇宙に放出される。



宇宙空間に無数に高速で四方八方から飛びまわる宇宙線。

地球は、この太陽から放出される磁場、太陽風によって宇宙線から守られているといっても過言ではない。

時々、電子機器などにダメージを与えたりと、悪さもするけれど。



太陽活動が弱まると雲が増える


太陽の活動が弱まり、太陽黒点が少なくなると、副次的に、普段以上に宇宙線が地球上に降り注ぐ事になる。


宇宙線が増えると、大気に雲が増え、雨が増え、日照時間も短くなるといわれる。


空気中の水蒸気が水滴となり、雲になるには何かしらの、空気中を漂う粒子が必要だ。


雲になる水滴のコアは、一般的には地球由来の、細かな微粒子。


地球に大量に降り注いだ宇宙線は、大気で減速され、大気に漂う微粒子となる。

その微粒子が、雲の生成に一役買うというわけだ。




太陽の周期的変化


今は、太陽黒点の活動変化を、数え始めて24回目の活動が終わったところ。

そして、25回目の活動が始まるのを、今か今かと待っている時期にあたる。


太陽黒点の少ない活動期は周期も伸びるようで、最近はその傾向で周期が伸びているという。


前回のピークは2014年前後

最も黒点が多く増えた日をピークというように決められているようだ。



2014年2月2日の太陽



上の写真は、第24サイクル2014年2月2日、ピークをちょっと過ぎた時撮った太陽。


前回のピーク時の黒点数も、思ったほど伸びずじまい。


太陽黒点の数も少なく、活動周期も長くなっている事から、太陽の活動は最近弱まっているのは間違い無さそうだ。



この11年の活動サイクルも、100年前後の大きな周期で変動している。


今は、その大きな変動サイクルも、弱い時期に重なっているようだ。




太陽黒点が殆ど見られなかった400年前の現象



1610年ガリレオが、望遠鏡で天体観測を始めて、間もないころから始まった太陽黒点の観測。


そんな観測を始めて早々に起こった、太陽黒点が殆ど観測されなかった「マウンダー極小期」

当時は観測を始めて間もない太陽、黒点が無いのが当たり前だと考えられていた。

そういう現在でも、当時を笑えるほど太陽の活動を理解できているというわけでもない。


マウンダー極小期は、1645年から1715年にかけての70年間黒点がほとんど観測されなかった期間


その期間、ロンドンテムズ川が氷結したり、日本でも夏に霜が降りたり、長雨が続いたりと、冷害による不作で、何度も旱魃と飢饉に見舞われたという記録が残っている。


太陽黒点が減って活動が弱まっても、太陽から放出されるエネルギー0.1パーセントほどしか変化しないらしい。

原因は太陽から放出するエネルギーとは、別の原因がありそうだ。


太陽の磁場が弱まると、黒点が減るとともに宇宙へと放出される太陽風が弱まる事になる。


そうすると太陽風よりもずっと強力な宇宙線が地球に大量に注がれる事になる。

宇宙線のエネルギーは太陽風よりもずっと強力だ。


飛んでくる粒子はそう変わらないのだが、理由はそのスピード

太陽風秒速500キロメートルぐらいなのに対し、宇宙線光の速さの数十パーセント秒速10万キロ以上に達するエネルギーを持ったものもあるそうだ。


これは太陽風500宇宙線10,0000のエネルギーの差ではなく、エネルギーは速さの2乗に比例するので。


分かりやすくすると、


太陽風が500円だとすると 宇宙線は20,000,000円ものによっては数十億円

太陽風が、立ち食い月見天ぷらそば一杯、に対して、宇宙線は高級スポーツカー(中古)一台の差。

それだけの差がある。

これはニュートン力学での計算。


相対性理論で計算すると、宇宙線は光の速さに近くなっているので、その差は更に圧倒的に大きくなる。光速に近づくほど質量が大きくなるから。

その宇宙線には、人類が巨大加速器で作り出したのよりも数百倍数千倍というとんでもないエネルギーを持った宇宙線も存在する。

そんな高エネルギー粒子の衝突がたまに、大気の上層部で起こっているのだ。


そんな高エネルギーの宇宙線の発生源は、超新星爆発やら、ブラックホール同士の衝突などが考えられているそうだ。



そういった高エネルギーの宇宙線が地球の大気にぶつかると何が起こるか?


超高エネルギーの宇宙線が大気に衝突すると、ぶつかった大気の原子を粉々に破壊し、飛び散った大量の素粒子も、次の大気中の原子を次々に破壊。

そんな事を繰り返しエネルギーが十分に弱まるまで、鼠算式に大気上部に大量のイオン粒子を作り出す事になる。


この大量に発生したイオン粒子に、水蒸気が水滴になり本来だと発生しなかったはずの雲を生成する。


こうして大量に発生した雲が、気候にも影響を及ぼし、冷害や飢饉の原因になったりすると考えられているのだ。


宇宙線が大気に衝突すると、大気成分の原子がイオンに破壊される際に発生する、ミュー粒子が地上で観測される。




2014年2月2日の太陽黒点、上の写真拡大





エネルギーが放出されるまでの途方も無い年月


地球上の全ての生命が維持されているのも、太陽からのエネルギーが降り注がれてこそ。


たった一時間に太陽から地球に浴びせられるエネルギーは、20世紀後半から現在までの期間、人類が消費した全てのエネルギーに相当するという。


たったの1時間!


そんなエネルギーの源、太陽の観測の歴史、人間にとっては長いように思われる400年の観測期間。


地球と共に生まれ育った、46億歳の太陽にとって、そんな400年の歴史など一瞬にも当たらないほど短い期間。


その太陽から発せられる全てのエネルギーの源は、太陽中心部で起こる核融合反応によるもの。

太陽中心部で生成されたエネルギーは、太陽表面に達するまで50万年とも100万年もかかるといわれる。


という事は、現在地球が受け取っているエネルギーは、人類が原始時代だった頃に、太陽中心部で核融合反応によって生成されたもの。



太陽エネルギーが放出されるまでの期間を100万年として寿命100年の人間と置き換え、その400年という期間がどれくらいか比べてみると。

たったの2週間ばかしにしかならない。


天体と地球上の生き物とで、その流れる時間のタイムスケールがあまりにも違う事を思い知らされる。


身近でありながら、まだまだ謎に満ちた天体、太陽


太陽はまだまだ分からない事ばかりだ。


自転速度が低緯度で速く、高緯度ほど遅くなったり。

11年周期の、N極S極の磁場の入れ替えと活動周期の起こる詳しい原因についても分かっていない。


当たり前に観測される事実にもかかわらず、いまだ分からない原因の数々。


スーパーコンピューターなどを使い、より細かな精度で太陽活動のシュミレーと出来るようになり、観測結果と予測値が大体合ってきたそうな。


今後、謎に満ちた太陽について、新たな発見がある事だろう。

いま当たり前に信じられている事が、完全に覆される事もあるかもしれない。

今後の太陽、第25回目の活動期が始まらず、「マウンダー極小期」のように黒点が出てこないとも限らない。


過去の観測データから、今までがそうであったように、これからどうなるか推測する事は出来る。

でも、これからどうなるか確実に分かっている事は、「これからどうなるか分からない!」という事だけ。



太陽が脈打つように、マウンダー極小期のような太陽活動の弱い期間は100-300年おきに発生している事もわかってきたそうだ。


という事は?既に400年経った今どうなるのかな?


400年の観測期間しかなければ、400年周期で起こる現象の詳細が分かるのは、ずっと先の未来。


太陽にしろ地球の気候にしろ、実際は、まだまだ分からない事ばかり。



最後に


人類も、科学に対してもっと誠実に謙虚になれればいいと思うんだけれど。

最近の科学、あまりにもビジネスのために、捻じ曲げられすぎている気がする。


それもそのはず。


日本でも温暖化対策に、毎年5兆円、毎日137億円投じられているという。

それだけ、国内でも儲けている人がいるという事。

科学も、一筋縄ではいかないのが現状のようだ。

なんでも、研究するにもお金がかかるし、結果ありきの研究だってあるかもしれない。


資本主義だから仕方ないか!

資本主義とは、国境を越え、宗教を超え、お金を崇拝する事のようだ!

お金といっても、傍からみれば人類の約束事に過ぎない、まぼろしの様なもの。



このまま400年前のマウンダー極小期の時の様な事が起これば、この巨額の温暖化対策の費用は、気付かぬうちに、寒冷化対策の費用に名を変えて使われる事になっているかもしれない。


外国では、Global Warming(地球温暖化) といわれていた言葉、最近ではGlobal Weather Change (気候変動)と、いつのまにか変わっていた。



最新太陽画像、2020年6月29日



いましがた、2020年6月29日ケニア時間(+3GMT)に太陽を撮ってみたが、黒点の出る気配はまだ見当たらない。


このまま出てこなかったら大変だ。





関連記事


日食、ナイロビから撮った夏至の日食一部始終


日食、インターバル撮影方法(2020年、夏至に起こった日食)


太陽撮影方法(望遠偏)、黒点が何時出てくるか観てみよう!


久々に現われた太陽黒点




Copyright © 2014 TAKASHI IWAMOTO VIDEO / PHOTOGRAPHY All Rights Reserved.