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岩本貴志の勝手気まま、ブログ

「都会のオオタカ、観察の記録」32、狩りへの挑戦

「都会に進出した猛禽、オオタカの物語」

カルガモ、食べれるのかな?



このブログでは、2017年7月から2018年12月までの間、管理人の目の前で繰り広げられた野生のドラマを紹介しています。


前回、お父さんオオタカが子供達に狩りに駆り立たせようと、餌を絞り始めたことについて取り上げました。


子供達はその事に答えようと、狩りのまね事を始めたようです。


お腹がすいるので、どうにか自分たちで獲物を捕らえる事が出来ないか思索を始めたようです。


今回はその事について取り上げます。




お父さんが運んでくる獲物だけでは、とてもお腹が満たせられなくなって来た3兄弟。

どうにかして、食べ物が捕まえられないだろうか?


兄弟それぞれが、そんな風に思っているようだ。


今では遊び場となった、川辺、いつものように水を飲みに降りると、カルガモたちが近寄ってきた。


大きいし、「捕まえられたら、きっと兄弟全員お腹いっぱいになれるだろう。」



オオタカの下心を見透かしたカルガモ、



「もしかしたら簡単に捕まえられるかもしれない!」

そんな気が起こったようで、カルガモにもっと近づこうとした。


すると、カルガモたちは一斉に逃げ出してしまった。


オオタカの幼鳥が変な気を起こしているのは、カルガモたちもお見通し。

水浴びをする時とまるっきり気配が違う。




地上からでは捕まえるのが難しいと悟ったのか、今度はちょっと高いところからカルガモに飛びかかってみた。



カルガモに軽い気持ちで飛び掛る幼鳥



幼鳥は、


「今日は鴨鍋だ!」

「カルガモを捕まえて、兄弟たち、お父さんをびっくりさせてやろう!」

と思ったか、川でたたずむカルガモに飛び掛ってみた。



オオタカの幼鳥による、初めての空からの襲撃にびっくりしたカルガモ、

大きな声を出して逃げ出した。


空といっても、すぐ近くの川岸からのジャンプだけれど。


カルガモに襲いかかろうとした幼鳥、カルガモの威嚇声にびっくり、足が引きつってしまった。

こんなにおどけていては、とてもとても獲物を捕まえる事など出来ない。


いつも、獲物を差し入れてくれるお父さん、「どうやって獲物を捕らえているのだろうか?」

お父さんの、すごさがだんだんと分かってくる。



身近にたくさんいるカルガモたち。

簡単に捕まえて食べられると思いきや、そんなに簡単には捕まらない。

世の中そう甘くない事を、オオタカ三兄弟は悟ったようだ。



そういえば、「僕たちのお父さんも、カルガモを食卓に運んできてくれた事はまだ一度も無いな。」


なんか理由があるのだろう。

きっと捕まえるのには大きすぎるのか、水の中は厄介なのか、捕まえるのは難しいのだろう。


カラスの事は気にせず無視



と、幼鳥はある事に気がついた。


それは、いつもやっている追いかけっこで優位になる方法。


高いところにいると優位になれるのだ。


高いところからダイブすれば、力を使わずとも一気にスピードが上げられる!

そうやってスピードをあげて獲物に飛び掛ればいいんだ!


という事で、木の梢に立って、油断をしている獲物を狙う事にした。



「気付かれないように背後から!」


「それにしても、いつもうるさいカラスだな!」


しばらく木の梢で、獲物を待っていると、見慣れない鳥が川沿いを上流へと向かって飛んでいるのを見つけた。


ここでは、めったに見ない優雅に川上を飛ぶ鳥!


幼鳥はその鳥に向かって果敢にダイブした。



獲物に向かって果敢にダイブ



獲物は、ゆっくりと川沿いを上流に向かって飛んでいく。


まだ、オオタカの幼鳥に狙われている事には気がついていないようだ。



オオタカ幼鳥は、急降下と共に急速に速度を上げた。



狙われた獲物も急加速、水面ぎりぎりを急旋回する



狙われていた獲物は、オオタカ幼鳥の急接近に気がついたようで、一気に加速。


水面ぎりぎり、急旋回を繰り返し、身を交わす。




水面ぎりぎりを急旋回、オオタカをかわした



オオタカの幼鳥、この水面ぎりぎり、羽が触れるほどの超低空!そんな低空での急旋回にはとても付いていけない。


羽が、水面に触れてしまっては大変だ!


「あー、こんなすすばしっこいやつ、捕まえられない!」


狙っていた獲物はチドリの一種のようだ。

それにしてもチドリをここで見るのは初めてだ。


小さいながらも大海原を渡ってしまう、その飛翔能力は、オオタカのそれをずっと上回っている。

狩りの経験の無い、幼鳥にとってはとてもとても手に負える代物ではなかった。



どおして、このオオタカの森周辺には優雅に舞う鳥たちが殆ど来ないのだろう?


それには理由があった。

それは、オオタカの森、近所の野鳥たちには知れ渡った事。


近所の鳥たちの噂では、


「あんなところに近寄っては、鬼に食われてしまうッポッポ!」(近所をねぐらにするハト

小鳥の子供達も親鳥からこんな風にいいつけられている、「こわーい、こわーい鬼が住んでいるから、絶対にあの森へ近づいてはならないッチュ!」(近所のスズメ)とも言いつけられている。


だから、簡単に捕まるような獲物にはめったにお目にかかれない。


鬼とはもちろんオオタカの事。

この鬼と追いかけっこして捕まってしまったら命が無い。



オオタカの幼鳥たち、狩りを成功させるのがそう簡単ではない事、その狩りの難しさを身をもって感じるのであった。



つづく


最後までお読みいただきありがとうございました。



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