
岩本貴志
YAMAHA電子ピアノの鍵盤修理
更新日:1 日前
わが家にはYAMAHA製の電子ピアノがある。
もともと楽器とは縁もゆかりもなかった管理人、数年前子供のために購入したキーボードがきっかけで、それ以来ずっとはまっている。
なんといっても弾いても弾いても無料!そして、弾けば弾くほどに上手くなる!
管理人がはまりやすいパターン。
YouTube上には、いろいろ教えてくれる動画が上がっているのでそれを参考に練習している。
そんな電子ピアノ、最近、鍵盤の1個が時々戻らなくなった。
ネットで調べれば、ほとんどの事が分かってしまう昨今。
当然、同様の症状で困っている人、直した人を探してみた。

鍵盤の1個が戻らなくなってしまった
そんなネット記事を参考に鍵盤が戻らなくなった電子ピアノの分解、修理を行なったので、今回はその事についてこのブログで取り上げまる事にする。
なんか、YAMAHAの電子ピアノは分解禁止とか?書いてあった。
だから良い子(人)の皆さんは真似しないでください。
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使用している電子ピアノはP60 2003年のモデル
これが新しいのか古いのか、知らない分野なのでイメージが湧かない。
鍵盤が88あって、ピアノの音が鳴ればそれでいいのだ。
とりあえずは分解
電子ピアノの底面周囲には、ビスがいくつも並んでいる。
このネジを外せば、上カバーも外せるだろうと、寝転がってネジを外すと案のカバーは外れた。
付属のスピーカーは小さく、お世辞にも立派だとはいえないが、
フエルト等使用しての、ピアノ全体の密閉防音性、かなりしっかり対策されている。
小さなスピーカーでもそれなりにいい音がするわけだ。

上蓋が外れた電子ピアノ
さて、鍵盤はどう外すのだろう?
インターネットを探しても、鍵盤の外し方をはっきりと書いてある記事がなかなか見当たらない。
文章では見つけたのだが、どうもよく理解できない。
写真付きだと分かりやすいのだけれど。
とりあえず鍵盤の外し方が目下分からないので、鍵盤を外さないで出来る事を試してみる。

グリススプレー、リチウムグリスプラスチックにダメージを与えないだろうか?
ここぞという場所を端の鍵盤で見ながらシュミレート、練習してからスプレーした。

この接地部を、目掛ける
これで直れば万々歳であるが。
スプレー後、実際多少は鍵盤が戻りやすくなった、でも症状は完全には治らず。
このまま、カバーを戻してしまえというわけにはいかなかった。
ハテハテ、鍵盤はどうすれば外せるのかな?
さらにネットでいろいろ調べてみて、何とか理解出来た。
文章読解はなかなか苦手の管理人。
写真だと一発で分かるのだけれどな。
という事で、次回ヤマハ電子ピアノの鍵盤を外そうと試みる管理人のような人のために、すぐに理解できる写真を掲載。
管理人もこんな写真が見れればすぐに理解出来て助かったのだが。

こんな感じで、鍵盤と鍵盤の間に薄くて硬いものを押し込むと、ストッパーが外れ鍵盤が飛び出てくる。
これが分かると、非常に効率的に鍵盤の付け外しが出来るようになる。
とっても簡単。

上のBの左側の小さな△印、これが外すための目印
押し込む部分はちゃんとサービスマン用に目印が振られている。
ここをピンポイントで、ちょこっと押してやると鍵盤が飛び出てくる。
いろいろ、電化製品などの物を分解すると、けっこう分かりやすく目印が振ってあったりするのだが、このピアノも例に漏れず。
さて、鍵盤のダメージは?

取り外した、戻らなくなっていた鍵盤
低音側の同じマークの普通に戻る鍵盤と並べ、物理的ダメージが無いか比べてみた。

見た感じダメージは無さそうだ
ネット情報だと、写真の部品上部分が欠けたりしてバランスが崩れて戻らなくなるとか。
うちの電子ピアノの戻らなくなった鍵盤は、欠けたり、割れたりのダメージは全く見当たらなかった。
原因はグリースの固着?
ダメージが無いとして疑われるのは、グリスの固着かな。
という事で、グリスを塗りなおす事にした。
古いグリスは綿棒などでぬぐい、新たにプラスチックにダメージをあまり与えないだろうシリコングリスを塗布した。
タミヤの模型工作セットに付属してくるのがシリコングリス。
初めてグリスに親しんだのは、小学3年生の時の模型工作、作って遊んだリモコン3チャンネル、ブルドーザー(現役タミヤ商品)。それ以来、プラスチックにはシリコングリスがいいと思っている。
使用したのは、ニコン防水カメラに付属していたシリコングリス。
防水用だけど大丈夫だろう!?。

ピアノ本体側に触れる箇所にグリスを塗っていく


ついでに本体側接点にも塗布

接点全てに塗布した
鍵盤を戻すのもワンタッチ、鍵盤を元の場所に軽く押し込むだけ。カチッ!という音と共に固定され、弾ける状態になる。
後は蓋を戻すだけ。

鍵盤は元に戻るようになった。
他の鍵盤と比べると、若干動きが遅いような気がするが、とりあえずは問題なし。
蓋を閉じて作業終了。
蓋を閉じる時にはケーブル類を挟んでしまわないように注意!
底のビスを1本ずつ閉めていく。
修理完了!では無かった
電源をONにすると、音はなるのだが、電源ランプの赤いLEDが点灯しない。
ヤバヤバヤバ、、、、、
即効で電源を切る。
また何かしでかしたな。
こんな時は、原因が分かるまで元電源を切るのが重要!
一つ考えられる事は、ピアノ本体と、カバーを結ぶケーブル類の断線。
めんどくさがって、取り外した上ブタは、小さなスツールに乗せて作業、作業中一度、間違えて落としてしまったのだ。
宙ぶらりんになったが、その時にいくつかのケーブルが断線したと考えた。
怖い物見たく無さで、大丈夫だろう!とそっと戻しただけ。
蓋を開けてみると予想は的中。

断線箇所
やっぱり断線している!
作業中の整理整頓をおろそかにすると、結局こういったトラブルに結びつく事に。
トホホ、、、、
幸いケーブルの色は同じだが、方向は分かる状態
元通りに戻すしかないな。
こういった予想外のトラブルが発生した時最も重要なのは、焦って作業を続けず、ゆっくりとコーヒーを飲む事。
焦って作業を続けてもろくな事は無いのだ。
一旦心を落ち着かせて、作業の作戦を練るのがいちばん。
小学生の頃からの、苦い経験の数々、焦って作業を続けると、しっぱい地獄のどつぼにはまり込んでしまうのだ。
幸い、小さなケーブルを受ける部品は取り外しが出来た。

取り外せれば作業は非常に楽に確実に行なう事が出来る。
よく見ると、金属部品が皮膜を切って、ケーブルと接触するようになっている。
構造的に皮膜が付いたままケーブルを押し込めば良さそうだ。
犠牲になったケーブルの残骸を極小マイナスドライバーで一個ずつ取り除く。
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